2000 Fiscal Year Annual Research Report
3次元形態知覚における動的文脈依存性と曖昧性解決過程の分析
Project/Area Number |
10610079
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Research Institution | Kyoto City University of Arts |
Principal Investigator |
高橋 成子 京都市立芸術大学, 美術学部, 助教授 (90216721)
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Keywords | 形態知覚 / 脳イメージング / レチノトピー |
Research Abstract |
本研究は、形態知覚における動的文脈依存性と曖昧性解決過程を明らかにすることを目的とする。前年度までの研究で、FMRIによる脳イメージングによって、形態知覚に関係する脳活動について検討した。まず、形態・奥行きの反転知覚現象について、曖昧性を含む刺激事態が与えられた時の知覚的解決の過程を検討し、知覚的統合および曖昧性の知覚的解決においては、後頭葉のLOと頭頂葉IPSの協調的な活動の重要性を明らかにした。次に、文脈依存性については、対比による主観的知覚の変化(文脈効果)と物理的な刺激刺激属性の処理過程について検討し、運動対比現象に関与する脳活動で側頭葉のMT後頭葉のV3Aの機能的な違いを明らかにした。また、色対比については、後頭葉視覚領V1,V2が色の物理的な刺激特性への依存性をもつのに対して、腹側の領野V4、V8は主観的な色の知覚に対応して活動することを明らかにした。以上の結果を基に、本年度は、大脳皮質後頭葉、腹側側頭葉でレチノトピーを持つ領野の解析を行い、解剖学的構造と機能的構造の関係、および、個人差について検討した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] M.Fukunaga,H.Yamamoto,S.Takahashi,C.Tanaka,T.Ebisu,M.Umeda,S.Takahashi & Y.Ejima: "fMRI reveals neural activity in human retinotopic areas correlates with physical and induced brightness."30th Annual Meeting Society for Neuroscience Abstract. 550.13 (2000)
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[Publications] H.Yamamoto,M.Fukunaga,S.Takashi,C.Tanaka,T.Ebisu,M.Umeda,S.Takahashi & Y.Ejima: "Computational neuroimaging of color induction in human retinotopic areas : an fMRI study."30th Annual Meeting Society for Neuroscience Abstract. 550.15 (2000)
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[Publications] 山本洋紀,福永雅喜,高橋成子,阿津川智洋,田中忠晟,恵飛須俊彦,梅田雅宏,江島義造: "ヒト視覚野の解剖学的及びレチノトピック構造"電子情報通信学会技術報告(MEとバイオサイバネチィックス). 100・300. 95-100 (2000)