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1998 Fiscal Year Annual Research Report

日本語文の読みにおいて眼球停留位置を規定する要因の分析

Research Project

Project/Area Number 10610081
Research InstitutionSakushin Gakuin University

Principal Investigator

松田 真幸  作新学院大学, 経営学部, 助教授 (20219447)

Keywords日本語文 / 読み / 表記形態 / 眼球運動
Research Abstract

本年度は,日本語文の読みにおいて材料となる刺激文の表記形態が読み時間や眼球運動の諸特性にどのような影響を及ぼすのかを明らかにするため,文の黙読を課題とした実験を行なった.独立変数として操作した刺激文の表記形態は文字表記と文節間空白の2要因であり,前者については漢字仮名交じりと平仮名の2条件を,後者については空白なしと空白ありの2条件を設定した.実験で得られたデータについて,読み時間,停留数と停留時間の分析を行なった結果,以下の点が明らかとなった.
1. 読み時間:文字表記については,平仮名よりも漢字仮名交じりの方が読み時間が短かった.文節間空白については,漢字仮名交じりではその影響が認められず,平仮名では空白なしよりも空白ありの方が読み時間が短かった.
2. 停留数:10文字あたりの停留数でみると,漢字仮名交じりでは文節間空白の影響は認められず,平仮名では空白なしよりも空白ありの方が停留数が少なかった.
3. 停留時間:文字表記と文節間空白のいずれについても停留時間に対する影響はほとんど認められなかった.
これらの結果は,文の表記形態が読み時間に影響すること,その影響は停留時間に対する影響によるものではなく,停留数(つまり,サッカードの制御)に対する影響によるものであることを示している.また,文節間空白の影響からみると,平仮名文の読みでは文節間に空白があるとそれが停留位置決定の手がかりとなること,漢字仮名交じり文の読みの場合には平仮名に比べて視覚的に複雑な漢字が手がかりとなっていることが示唆される.

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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