文化的自己観の社会的行動の影響過程-文化間・文化内変動の相互間係の実験的検討

1998 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 10610152
• Research Institution: Nara University
• Principal Investigator: 高田 利哉 奈良大学, 社会学部, 教授 (20008189)
• Keywords: 文化的自己観 / 相互独立性 / 相互協調性 / 社会的比較 / 自己評価 / 自己高温 / 自己昇下

Research Abstract

「社会的行動に於ける文化間変動と文化内変動は相同関係にある」という本研究計画の基本的仮説を検討するべく、高田(1987)の技法を用いた自己卑下的自己評価に関する実験を、日本人学生と加奈陀人を対象に実施した。これは、文化間変動に関する概念である「相互独立的-相互協調的自己観」と、個人内変動に関する概念である「相互独立性-相互協調性」の効果を比較検討するものである、その結果、高田(1987)の見出した自己卑下的傾向は、日本人被験者のみに見られ、加奈陀人には見られなかった(文化間変動)。而して、日本人被験者の中では相互協調性が優勢な者にその傾向が著しい(文化内変動)。他方、加奈陀人被験者では相互独立性-相互協調性による文化内変動は見られないことが判明した。

Research Products

• [Publications] Lleine,S.,Takata,T.,& Lehman,D: "Cultural difference of self-enbaucing and seof-effacing social conparisom" Personality and Social Psychology Bulletin.(授訳済 印刷待ち).