1998 Fiscal Year Annual Research Report
戦前期の山形県庄内地方における農本主義運動に関する実証的研究
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10610158
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| Research Institution | Hirosaki University |
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Principal Investigator |
武田 共治 弘前大学, 農学生命科学部, 助教授 (70206978)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菅野 仁 宮城教育大学, 教育学部, 助教授 (30214729)
大和田 寛 仙台大学, 体育学部, 教授 (30177026)
横山 敏 山形大学, 人文学部, 教授 (20102874)
菅野 正 秋田桂城短期大学, 地域社会学科, 教授 (30006374)
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| Keywords | 農本主義 / 御家禄派 / 荘内松柏会 / 庄内産業組合青年連盟 / 東亜連盟庄内支部 |
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| Research Abstract |
平成10年度は、研究計画にしたがい、第一に、松ケ岡開墾、松ケ岡製糸所の調査を通して、御家禄派の数学思想を検討し、第二に、山形県立自治講習所、日本国民高等学校などの調査を通して、加藤完治や山木武夫の農本主義思想を検討した。そこで得られた知見の第一は、御家禄派の数学思想の実践組織である「荘内松柏会」における幹部たちと農民たちの求めるものには微妙な差異があるという発見である。具体的には農民たちは農事改良の関心のあることが分かった。第二の知見は、産業組合青年連盟の山木武夫と師の加藤完治にも微妙な差異があるという発見である。具体的には、山木の方が経営合理主義的であることが分かった。このように同じく農本主義といっても差異があるので、平成10年度は、中村直三、石川理紀之助、品川弥二郎、前田正名、柳田国男、山崎延吉、新渡戸稲造、横田英夫、横井時敬、権藤成卿、橘孝三郎、加藤完治、菅原兵治、石黒忠篤、岡田温、石原莞爾などを取り上げ、彼らの農本主義思想の比較検討を行った。そこで得られた知見は、第一に、農本主義は耕作農民の「心性」を基礎構造としているということ、第二は、その上に、各種農本主義がその応用構造を形成しているということ、第三は、農本主義のタイプとして、老農農本主義、官僚農本主義、教学農本主義、社会運動農本主義、アカデミズム農本主義を区分できるということである。
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