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1999 Fiscal Year Annual Research Report

複合所得型家族の社会階層的地位に関する実証的研究

Research Project

Project/Area Number 10610190
Research InstitutionKanto Gakuin University

Principal Investigator

鎌田 とし子  関東学院大学, 文学部, 教授 (00086323)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 鎌田 哲宏  静岡大学, 情報学部, 教授 (40022256)
Keywords労働者諸階層 / 失業 / 生活実態 / 社会階層意識
Research Abstract

この研究は、重化学工業都市室蘭において、1964年から2000年まで約30年におよぶ歴史的変化を追いかけてきた実証的研究の、最後にあたる調査報告になる。すなわち60年代「高度経済成長」期をピークにして、基幹産業であった鉄鋼業は衰退の一途をたどり、この都市の人口も最大期18万人から11万人に激減し、産業の衰退は目を覆うばかりである。したがって今回研究の中心に据えたのは、従来「二重構造」を明確に映し出してきた巨大独占企業と、その下請け中小企業群における労働者階層間の労働・生活状態の格差がどう変化したかであり、さらに底辺の日雇い階層の失業と生活実態を明らかにするところに置かれた。
企業間格差については、全市から3000世帯を選んだため、巨大企業から中小企業にいたる全階層の家族をまんべんなく捉えることができた。失業調査では建設業に携わる「季節日雇い労働者」の各戸を訪問、第三次産業の失業者についてはハローワーク門前で出口調査を実施し、同じ失業でも後者は親と同居・又は妻のみの失業といった多少の選択が許される余裕があるのに対し、前者は仕事にあり付けないために食うや食わずの塗炭の苦しみにあえいでおり、家族の離散が進んでいた。まだしも被生活保護者の方が生きる闘いから解放された平安がみられた。
現役労働者の概要を述べれば、出向・転籍などによる地域間移動が家族の姿を変え、大企業において単身赴任者が目立つほか、従来はみられなかった共働きが増え、妻が専門職・公務員等の地位の高い職業に就くようになった。中小企業群での高い共働き率が変わらないため、両者は接近・均一化しつつある。また失業者が増えているため、貸し金業のみ栄えさせる不健康な街と化していた。

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Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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