Research Abstract |
東京都下の1市に在住の65歳以上の高齢者全数23,597人から無作為に抽出した7,800人を対象に,要介護高齢者のスクリーニング調査を実施し,抽出された要介護高齢者558人の介護者を対象に訪問面接調査を行った。調査を完了した406人のうち,家族の主介護者から回答が得られた有効ケース379人を対象として分析を行った。スクリーニングに使用した尺度は,高齢者の日常生活動作6領域(歩行,食事,入浴,排泄,着脱衣,日常活動性)においての自立度をたずねたもの,および高齢者の認知機能障害をたずねた8項目である。即ち,今回得られたサンプルは,地域における代表性のある要介護老人のサンプルといえる。 サンプルの属性は,介護者が男性24%に女性76%,年齢は50歳未満12%・50〜60歳代53%・70歳以上35%で,要介護高齢者が男性35%に女性65%,年齢は80歳未満31%・80歳以上69%であった。代表的な保健福祉サービスの認知・利用状況は以下の通りであった。ショートステイサービス(利用経験あり23%,知っている61%,知らない16%)ホームヘルプサービス(利用中20%,知っている74%,知らない6%),デイサービス(利用中21%,知っている64%,知らない15%),訪問看護サービス(利用中11%,知っている71%,知らない18%),入浴サービス(利用中15%,知っている78%,知らない7%),食事サービス(利用中9%,知っている79%,知らない12%)。 来年度は,上記に示した利用状況の分析をすすめることによって,利用を規定している関連要因,あるいは利用を阻害している関連要因を明らかにする計画である。
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