1998 Fiscal Year Annual Research Report
障害者の社会参加を支援する情報通信システムの利得に関する研究
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10610194
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Research Institution | Japan Lutheran College |
Principal Investigator |
清原 慶子 ルーテル学院大学, 文学部, 教授 (10166184)
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Keywords | 障害者 / 情報通信システム / 社会参加 / バリアフリー |
Research Abstract |
1. 文献資料研究 本テーマに関する国内外の文献・資料を収集・分析し、障害者の情報行動をめぐる問題の所在について整理・分析した。 2. 社会調査の実施 社会調査に関しては、本年度は第一年度として、計画していた調査以外に拡大して、広い範囲での調査を実施した。 (1) 店舗のバリアフリーに関する調査の実施:一般的に情報通信システムとの出会いの場の重要なひとつである電気店での、情報や施設利用のバリアフリーの実態について、情報電気大型店協会(NEBA)の「人にやさしいバリアフリー委員会」と連携協力して、4店舗を対象にした実態調査を実施した。その結果、障害者の購買活動の視点に立つとき、店へのアクセス、入り口、店内移動、商品情報の利用等の各段階において、バリアフリーが実現していない状況が確認された。 (2) 障害者の社会参加のひとつである「投票」をめぐる諸問題についての聞き取り調査:社会参加の重要なひとつでありながら、障害者に対する社会的な対策の在り方が問われる選挙の投票をめぐる諸問題と、主として情報通信の在り方について,日本障害者問題協議会のメンバーを対象にした聞き取り調査を実施し、問題点の整理を行った。その結果の一部は日本選挙学会誌に採用された論文に反映されている。 (3) 障害者を対象にしたパソコンボランティア活動に参加したり、関心がある層に対するアンケート調査の実施:日本障害者協議会の協力を得て、3月6、7日に開催されたパソコンボランティア・カンファランス参加者を対象にしたアンケート調査を実施した。これは次年度実施を予定している調査の事前調査の意義を持つ。
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