1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10610213
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Research Institution | Momoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
清水 由文 桃山学院大学, 社会学部, 教授 (40132352)
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Keywords | イギリス議会史料 / 1901年人口センサス / 1911年人口センサス / 直系家族 / 核家族 |
Research Abstract |
(1) まず日本における家族史に関連する研究成果を隣接するアイルランドの歴史学、経済史の領域における文献のデータベース化の作業を法政大学、成城大学などの図書館や故松尾法政大学教授の蔵書を中心に行い、ほぼその作業は終了した。そしてアイルランドにおけるアイルランド史関連の文献は、インターネットによりアイルランド大学ダブリン校、ゴールーウエイ校、クイーンズ大学などで作業を行うことができた。特にイギリス議会史料(1821年から1911年の人口センサスの史料)は、19世紀のアイルランド史のみならずアイルランド家族史研究にとって最高の史料であるといえる。 (2) 以上の文献史料からある程度アイルランド家族史に関する理論的分析枠組みを構築することができた。すなわち19世紀末から20世紀初頭にかけての直形家族の成立、1950年代以降における直形家族の解体と核家族への変動という枠組みである。 (3) 次ぎにアイルランドを地域的に、アルスター、マンスター、コノハト、レンスターの4地域に区分し、それらから10の選挙区を抽出した。そしてそれらの選挙区の1901年と1911年の人口センサスの原簿をコンピュターにインプットする作業が必要になるが、そのためにコード化の作業がある。そのコード化の要因として世帯類型、世帯主の年齢、世帯員の年齢、世帯主と世帯員との関係、婚姻関係、職業、学歴、出生地、家の状況などを挙げることができるが、それらのコード化をする作業をすでに終了することができた。したがって、今後そのコード化によるコンピュターへのインプットの作業を行う必要がある
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