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1998 Fiscal Year Annual Research Report

児童の対人ストレスと学校適応に関する研究

Research Project

Project/Area Number 10610226
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

村井 憲男  東北大学, 教育学部, 教授 (90004829)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 足立 智昭  宮城学院女子短期大学, 保育科, 助教授 (30184188)
仁平 義明  東北大学, 文学部, 教授 (10007833)
細川 徹  東北大学, 教育学部, 教授 (60091740)
Keywords対人ストレス / 幼稚園児 / 友だち関係 / 男女差
Research Abstract

今年度は、幼稚園児の友達関係が時代を追ってどのように変化しているかを検討した。仙台市のM幼稚園における過去20年間(1977年〜1997年)の園児を対象に、彼らの5歳時における「個人指導記録」を分析の資料とした。
今回は予備的段階として、このうち、1977年、1982年、1987年、1992年、及び1997年の、5つの年度の記録を分析資料とした。分析は、各園児についての対人関係に関する記述をもとに、例えば「友達を仲間はずれにして遊ぶことがある」「わがままを通してトラブルが多い」といったものを、対人関係に対するネガティブな評価として抜き出した。
対人関係についての教師の記録にネガティブな表現が見られた児の割合を、年度別および性別で見たところ、その割合は年々増加の傾向を示していた。1977年度での頻度は全体として8.7%であったが、1997年度では64.5%と、ほぼ7.4倍の増加を示していた。これは全園児の2/3に近い値である。この年度別の差は、統計学的に有意であった(x2=42.3;df=4;p<0.001)。1977年度では、人との関わりについて「リーダーシップを発揮する」「年少児の面倒をよくみる」といったポジティブな記述が多く見られた。しかしながら、最近の記録においてはこのようなポジティブな記述がほとんど見られない。また、このような対人関係の問題点は、男児よりも女児に多く見られ、全体として見ると男児で28.1%、女児で44.4%であった。この男女差も統計学的に有意であった(x2=7.6;df=1;p<0.01)。しかし、年度別に見た場合には、性差は1997年度においてのみ有意であった(男児:44.4%;女児:80.0%、x2=8.4;df=1;p<0.01)。今後さらに詳細に分析をすすめ、子どもの友人関係からくる精神的ストレスの実態や要因についての解明につなげていく予定である。

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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