2000 Fiscal Year Annual Research Report
教育接続の観点からみた大学受験・職業資格予備校の研究
Project/Area Number |
10610293
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
荒井 克弘 東北大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (90133610)
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Keywords | 教育接続 / 大学受験 / 職業資格 / 予備校 / 受験産業 |
Research Abstract |
1.大学受験予備校の事例研究 少子化の進行と推薦入学の増加によって大学受験浪人が急減しており、予備校はその対象の主軸を浪人から現役高校生に移行させている。高校生向けには進路ガイダンス、受験トレーニングが中心だが、浪人生には「進路変更」型の学生に配慮することを新しいプログラムの特色においているところがある。進路変更の困難化は高校教育の多様化により、コース・類型性が細分化され分野変更が困難になったことが大きい。 2.高校での受験シフトの拡大 大学短大進学率が上昇したことにより、かつて進学校ではなかったところにも大学短大志願者が増えてきた。最近は地方の公立高校、私立の専門高校等に受験シフトの浸透が著しい。要因として高校教育の多様化、大学入試の多様化・軽量化が考えられ、また推薦入学を中心とする現役入学志向の広がりもこれを助長している。予備校が浪人から現役に対象をシフトさせることにより、高校生の履修形態に影響が生じていることは否めない。 3.職業資格予備校(専修学校)の分析 「学校基本調査」、「専修学校一覧」等のデータをもとに、1976〜2000年の専修学校の動向を分析した。1980年台後半の(18歳)人口急増期には、職業資格型よりも大学・短大類似型の専門学校に人気が集まっていたが、人口急減期に入って大学短大の収容力が過剰気味になったこと、不況が長引いていることなどから、最近は職業資格取得を前面に掲げた専修(専門)学校が盛況である。高度な職業資格の予備校の場合には大学とのダブルスクーリングが当然視されるようにもなった。
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Research Products
(2 results)