1999 Fiscal Year Annual Research Report
古代ローマ史・初代キリスト教史研究におけるパソコン利用の試行的研究
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10610382
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
豊田 浩志 上智大学, 文学部, 教授 (20112162)
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Keywords | 古代ローマ史 / 初代キリスト教史 / パソコン / データ・ベース / 碑文史料 |
Research Abstract |
1 昨年度デジタル化したラテン語殉教者伝史料集Lateinische Martyrerakten und MartyrerbriefeおよびPassion de Peretue et de Felicite suivi des Actesを使用して翻訳を行い,一応完了することができた.また新たに,H.A.Stuzer,Fruhchristliche Kunst in Rom:Ursprung christlicheuropaischer Kunst,Koln,DuMont,1991 のデジタル化も完了し,現在読破中である. 2 本年度の主たるデジタル化作業は,キリスト教碑文資料集Hrsg.von E.Diehl,Inscriptiones Latinae Christianae Veteres,4 vols.,Dublin/Zurich,1970であるが,大部な上に文中にギリシア語その他の外字が含まれ,訂正作業が難渋をきわめ,本年度中にすべてを完了することはできなかった.次年度続行予定である. 3 現在,『ローマ教皇列伝』Liber Pontificalis,in:MGHとL.Duchesneによる注釈本をデジタル化する前段階としてコピー化している.デジタル化作業は次年度実施予定である. 4 今般の碑文・文書資料集のデジタル化においては,外字や多言語混在の問題が出てきた.スキャナ作業は簡単とはいえ修正に多大の時間を要するので,とりあえず全頁の読み込みと史料本文のデジタル化のみを先行させ,註その他は先送りすることとした. 以上,未だ資料のデジタル化作業が主眼であるが,次年度以降においてそれらをもとにした研究業績の提出,ならびに全文検索が可能なデータ・ベースをCD-ROM版などの形で提供することができる段階に至っている.
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