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1999 Fiscal Year Annual Research Report

共和政後期におけるローマの小アジア支配について

Research Project

Project/Area Number 10610387
Research InstitutionNagoya College

Principal Investigator

田村 孝  名古屋短期大学, 現代教養学科, 教授 (80179902)

Keywordsミトリダテス戦争 / 共和政ローマ / ポントス王国
Research Abstract

私の専門は前1世紀に小アジアで土着王国のポントスが起こした反ローマの戦い(ミトリダテス戦争)の分析である。しかしながら、この戦争だけを対象としていたのではローマの小アジア支配を総合的に理解することはできず、この前の時代におけるローマと東方世界との接触をも視野にいれておかねばならない。
そこで今年はまず第一に、小アジア支配の先駆となるギリシア本土の支配状況について、考察を加えた。対象として前3世紀にスパルタで活躍した国王ナビスを取り上げ、彼の実施した固有の政策とローマの外交政策(すなわちギリシアヘの影響拡大政策)との相克・対立とをあとづけた。両者の比較を試みた小論を青木書店刊行の『地中海世界史』第1巻に発表することになっている(2000年3月刊行予定)。
第二に昨年からの課題であるL.Ballesteros-Pastor,Mitridates Eupator,rey del Ponto,Granada,1996を読み進めた。途中で上記の第一の課題を手掛けたので、その分若干遅れが出た。本書は96年までのミトリダテス研究に関する先行研究書・論文を網羅しており、今後のヘレニズム時代における小アジア史についての必読文献たることがよく理解できた。
第三の課題としてJ.et L.Robert,CLAR0S I:Decrets hellenistiques,Paris,1989で分析された碑文の検討をおこなった。これに関してはまだ論稿を著す段階には至っていない。しかしヘレニズム時代のローマによる小アジア支配の政治的な側面についての重要史料であるので、引き続き検討が必要であることを確認した。

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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