初期草双紙の翻刻・内容分析による近世期の子供の文化の研究

2000 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 10610421
• Research Institution: Tokyo Gakugei University
• Principal Investigator: 丹 陽子 (黒石 陽子) 東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (40247268)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 山下 則子 (高橋 則子) 国文学研究資料館, 助教授 (40311162) ; 加藤 康子 梅花女子大学, 助教授 (60299005) ; 三好 修一郎 福井大学, 教育学部, 教授 (40157699) ; 山下 琢巳 東京成徳短期大学, 助教授 (80230423) ; 有働 裕 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (20213465)
• Keywords: 赤本・黒本・青本 / 草双紙 / 黄表紙 / 合巻 / 子供絵本

Research Abstract

本年度は青本『清盛一代記』(研究代表者丹(黒石)陽子)、黄表紙『浦島太郎 二度目の龍宮』(研究分担者 三好修一郎)、合巻『花裘狐草紙』(研究分担者 加藤康子)、『昔話桃太郎』(研究分担者 内ケ崎有里子)、及び研究協力者によって以下の作品が担当され、報告された。『[八はたしらす]』(丹 和浩)、黒本『敵討連理の梅』(細谷敦仁)、合巻『繋馬七勇婦伝』後編(桧山裕子)。それぞれについての諸本調査、書誌調査が行われ、基礎データの積み上げが成されている。またこれらの成果は『叢 草双紙の翻刻と研究 22号』にまとめて掲載し、公開した。
さらに「赤本・黒本・青本解題集稿(二)」として研究代表者丹(黒石)陽子、研究分担者の、三好修一郎、加藤康子、山下(高橋)則子、有働裕、山下琢巳、内ケ崎有里子、及び研究協力者の丹和浩、細谷敦仁、桧山裕子、杉本紀子によりこれまでの初期草双紙研究の成果を踏まえ、初期草双紙34作品について個別解題を行った。これは未着手の作品の新たな研究の推進とともに、これまで分散していて展望を持ちにくかった草双紙の個別作品の研究成果を具体的に整理集約し、将来的にはデータベース作成に繋げるための準備研究となっている。これについては今後さらに継続していく。

Research Products

• [Publications] 丹(黒石)陽子: "黒本『清盛一代記』について(上)"叢 草双紙の翻刻と研究. 22. 1-36 (2000)
• [Publications] 三好修一郎: "黄表紙『浦島太郎 二度目の龍宮』について"叢 草双紙の翻刻と研究. 22. 118-139 (2000)
• [Publications] 加藤康子: "合巻『花裘狐草紙』について(その二)"叢 草双紙の翻刻と研究. 22. 37-94 (2000)
• [Publications] 山下(高橋)則子: "赤本・黒本・青本解題集稿(二)"叢 草双紙の翻刻と研究. 22. 247,263-264,269 (2000)
• [Publications] 有働裕: "赤本・黒本・青本解題集稿(二)"叢 草双紙の翻刻と研究. 22. 250-251,258-259,262-265,267-271 (2000)
• [Publications] 山下琢巳: "赤本・黒本・青本解題集稿(二)"叢 草双紙の翻刻と研究. 22. 259-261,271-273,276-277 (2000)