2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10610467
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
菱田 治子 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (90199000)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大木 俊夫 浜松医科大学, 医学部, 教授 (80070994)
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Keywords | 医学英語論文 / 誤文・誤用法 / 医学英語教育 |
Research Abstract |
今回の研究期間は一応終了したが、今なお誤文の中のさまざまな具体例に関して、いかなるメカニズムから発生したのか分析しきれない部分も多く、最終段階で困難をきわめている。日本語を母国語とする人が、外国語である英語で文章を書く場合、それぞれの言語の持つ思考パターンの交差があり、単なる文法的な誤りとして分類し片づけられるほど単純ではない。 例えば、The pateint has been suffered atopic dermatitis since childfood.(誤) The patient has been suffering from atopic dermatitis since childhood.(正)では自動詞を他動詞に誤用したものだが、sufferにはexperience(something bad)という意味で他動詞があるが、目的語を取る動詞が必ずしも受動態にできるとは限らない。sufferは本来「被る、〜に悩む」といった受け身的な意味を持つ動詞であるため、さらに受け身にすることはできない。しかし、日本語では「アトピー性皮膚炎に悩まされてきた」と表現するため、英語表現にも母国語のinterferenceが表れた結果という解釈も成り立つ。 また、英語の歴史的経緯から説明のつく誤りも混在していて、分類も複雑になっている。今月いっぱいのまとめに向けて進行中である。 尚、医学英語教育の必要性についてのアンケート調査は既にまとまり、2000年の医学英語教育学会で発表済みである。
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