1999 Fiscal Year Annual Research Report
ハイチ,マルチニック,グアドループ,キアナのフレンチ・クレオールの文献調査と研究
Project/Area Number |
10610485
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
恒川 邦夫 一橋大学, 言語社会研究科, 教授 (60114956)
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Keywords | 仏領アンティル / クレオール / カリブ海研究 / 奴隷貿易 / 植民地主義 / ポストコロニアル / 多言語・多文化主義 |
Research Abstract |
二年計画の二年目にあたる本年度は、研究実施計画にしたがって、以下の調査、資料収集、研究活動を行った。 (1)フランス、合衆国、ドイツからクレオール語、クレオール文学関連の資料・書物を購入した。 (2)国内調査として、富山大学附属のラフカディオ・ハーン文庫を訪ね、同文庫所蔵のハーンの蔵書を調査した(平成11年11月、2泊3日)。その際、(1)ハーンのマルチニック滞在関連の著作、ノート類(2)ハーンの日本に関するエッセーGlimpses of unknown Japanの一篇Japanese Smileを写真に撮ること、に目的を絞って調査した。 (3)クレオール文学を研究テーマにして修士論文を準備している研究科の学生二人と共に、二年間で収集した文献・資料の整理にあたった。私費でこれまで集めた文献を加えると、仏語圏カリブ海の言語・文化に関する我が国有数の資料体と考えることができる。コンピュータによるデータの打ち込みはほぼ完成しているので、最終的にはプリント・アウトして、広く日本の研究者の利用に供し得るような形にする所存である。 (4)その他、直接科学研究費によって経費がまかなわれたわけではないが、関連して、以下に列挙するような出来事を通して、知見をひろめると共に、研究成果の一部を発表することができた。(1)ハイチの作家・画家フランケチエンヌ氏の来日(研究代表が招聘責任者となって、国際交流基金が招いた文化人)(5月)(2)一橋大学と日仏会館共催シンポジウム「言語帝国主義の過去と現在」(10月)(3)民族学博物館主催シンポジウム「トランファーコンフリクトの諸問題」(2000年、2月)
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