1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10610496
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山下 仁 大阪大学, 言語文化部, 助教授 (70243128)
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Keywords | 社会言語学 / 対照言語学 / 談話分析 |
Research Abstract |
まず、申請者がドイツで集めてきた言語データを電算処理する状態にするために、ミニディスクに録音したデータを文字化した。今のところ、まだ、すべてを完全に文字化できていないが、来年度中にはすべてのデータの文字化が終了する予定である。ドイツ語のデータのうち、本研究にとって特に重要と思われる部分の分析はすでに始めており、かなり興味深い現象が確認されている。 次に、言語行動に関する観察調査を実施した。調査者、調査場所の選別に時間がかかり、3月になってようやく実施することができた。調査者として、30歳代の女性2名に依頼し、人口30万以上の都市におけるデパートや商店街で調査を実施した。調査者にはそれぞれの店員とプレゼント用の品物について話し、その対応が丁寧であったか、親切であったか、よそよそしかったかなどの判断を下してもらった。これらのデータも、現在、文字化の段階であるが、ドイツで収集したデータと比較対照する上での整合性はとれているものと確信する。 他の研究者との研究会に関しては、定期的にエスノメソドロジーに関する研究会を開き、談話分析の方法について議論した。また、ウルリヒ・アモン教授とも会う機会をもち、本研究について、議論することができた。 その他、敬語に関する学術書および一般的なマニュアル本を購入し、日本における敬語の社会的意義について考える資料とした。本年度中に予定していたアンケート調査は、時間の関係で実施することができなかったため、来年度に実施する。
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