1998 Fiscal Year Annual Research Report
日本語との対照研究に基づくCALL(コンピュータ利用言語練習室)での外国語教育
Project/Area Number |
10610509
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
堀田 英夫 愛知県立大学, 外国語学部, 教授 (90128637)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江口 正 愛知県立大学, 外国語学部, 助教授 (20264707)
原田 邦夫 愛知県立大学, 外国語学部, 教授 (20094344)
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Keywords | スペイン語 / CALL / HTML / 外国語教育 / CAI |
Research Abstract |
日本語と学習言語スペイン語との対照研究によって、日本語話者への初級段階の外国語授業の効率化のためには、名詞の性、動詞活用形、時制、指示語、人称代名詞、再帰代名詞などを重点的にCALLによって学習させるべきという一応の見通しを立てた。市販のスペイン語、フランス語のCALLソフトを評価しつつ、どの部分を、どのようにCALLによって学習させるべきかを調査し、教材ソフトの試作に着手した。教材ソフトについては、本学の移転を期に新規設置されたCALL教室で使用できるものとして、HTMLによって記述し、ブラウザで学生に閲覧させることとし、HTMLによる教材作成の利点や問題点をいくつか明らかにした。利点としては、コンピュータプログラムの専門家でない者でも比較的容易に、テキスト部分を編集したり、音声や画像を含むマルチメディア教材が作成できること。コンピュータの機種や、ソフトに依存しないで共通して利用できるものも作成できること。したがって、授業のみで使用するのではなく、CD-ROMに記録して学生に貸し出せば、自宅学習にも利用できることなどがあげられる。問題点としては、部分的に機種やソフトに依存していて、他の機種やソフトでは、表示の仕方が異なってくるところがあることがわかった。特にスペイン語、フランス語の字上符のついた文字を日本語と混在して表示する点が問題であり、本学のCALL教室のコンピュータに設置してあるブラウザでは、同一ページに混在表示は不可能である。この点については、フレームにより複数ページを同時に表示して問題解決を図る方法を見いだした。また、機種に依存しない機能のみで作成するとインタラクティブな部分が制限されることも問題点である。この点についての解決法については、次年度も継続して研究する必要がある。また、教材を完成させ、CALL教室での授業で、教材に対する学生の反応を調べ、その効果や利用法を研究する。
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