• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2001 Fiscal Year Annual Research Report

ヴィンディヤ山域における大女神信仰の形成史

Research Project

Project/Area Number 10610511
Research InstitutionKochi University of Technology

Principal Investigator

横地 優子  高知工科大学, 工学部, 助教授 (30230650)

Keywordsスカンダ・プラーナ / 女神信仰 / ヴィンディヤ
Research Abstract

1.原スカンダ・プラーナに含まれるヴィンディヤ山の女神神話を語る全18章のシノプシスを作成した。
2.上記の女神神話の全体像を3段階の物語層に分類して考察した。またスカンダ・プラーナにおいて、シヴァ派のプラーナ製作者たちが当時流布していたさまざまな女神信仰をシヴァ系神話の中に取り込み、シヴァ信仰に融合させる戦略について考察した。この戦略は女神たちをシヴァ妃パールヴァティーを最高とし、ヴィンディヤ山の女神に水牛の魔神を殺す女神を加えた戦闘女神を次位に、動物・鳥の頭をもつ母神群を最下位とする3階層に分け、各々下位のものを高位のものの分身とすることよりなる。これによって、高位の女神は自身の属性のうち、その地位にふさわしくないものを下位の女神に投影し、かつ下位の女神のもつあらゆる属性・業績を自分のものとすることができる。結果として、「戦闘女神」を母神群の上位に置き、母神群のもつ蛮性を排除しつつ母神群信仰を包摂すること、さらにパールヴァティーを最高位に置くことで、パールヴァティーから戦闘女神のもつ処女性・好戦性や母神群の蛮性を排除し、「世界の母」「シヴァの妻」として理想の母・妻という側面を強調しつつ、同時にシヴァ信仰に戦闘女神と母神群への信仰を包摂することに成功している。さらに、戦闘女神と母神群が魔神たちを殺す物語の前にティローッタマーの物語を加えることで、ティローッタマーが表わすエロスとしての女性性をパールヴァティーから排除しつつ取り込んでいる。
3.以上の内容について、博士論文の指導教官であるハンス・バッカー教授(グロニンゲン大学)からレヴューを受けた。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Yuko YOKOCHI: "The story of the seven brahmans in the Harivamsa : Studies in the Skandapurana IV."Volume in Honour of Professor Minoru Hara on his seventieth Birthday, Ed.by Y.Tsuchida and A.Wezler, Reinbek. 525-552 (2000)

  • [Publications] Yuko YOKOCHI: "The Goddess in the Krsna legend, Reconsidered"Studies in the History of Indian Thought. 13. 38-62 (2001)

URL: 

Published: 2003-04-03   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi