1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10620040
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
伊藤 昌司 九州大学, 法学研究科, 教授 (00047151)
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Keywords | 法典編纂 / 旧民法財産取得編 / フランス相続法 / 遺言 / 遺贈 / 所有権移転 / 占有認許 / 許諾請求 |
Research Abstract |
今年度の最大の成果は、本研究費による旅費を用いて、関西を中心に九州から名古屋に広がる研究者や実務家から資料収集及び情報交換ができたことである。研究協力者の顔触れは民事法(とくに民法)研究者がほとんどである。本研究課題を追求しつつ、伊藤の研究報告書があぶり出しているように、わが民法学にはフランス法研究が不可欠でありながら、従来の参照には疎漏かつ出たらめが多い。無用なドイツ法学説の考究や参照が氾濫する一方で、フランス法研究は、学者の層が薄すぎるのである。1つ一つの研究課題を追う際に、全体としての研究の裾野が広がっていなければ、すぐに行き詰まってしまう。本研究課題を追いつつ、相続法の研究は、親族法はもとより、財産法一般、証拠や書式、公証人実務、裁判手続などの細部にも分け入らねば完全ではなく、一人の力には限界があることを痛感した。上記の研究会は、1999年9月と2000年1月に大阪で開催し、第3回(九州・中国地区の第1回)を2000年3月30日に開催する。成果は、インター・ネットを通じて公表する。伊藤による第1回の報告が、この方法により、すでに公表されている。
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