1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10620062
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
石井 明 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10012460)
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Keywords | 国際共産主義運動 / 不平等条約 / アジア主義 |
Research Abstract |
戦後日中関係に関する文献のリサーチを通じ、戦後日中関係史の研究を進めた。研究の焦点は昨年同様、以下の通りであった。(1)誰が対日政策の最終的策定者であったのか。(2)対日政策の政策決定過程はどうなっていたのか。(3)中国の対日政策の目標は何であったのか。日本との国交樹立であったのか。それとも別のものであったのか。(4)対日政策と国際共産主義運動の関係はどうなっていたのか。こうした文献を通じた研究に加え、今年度は資料蒐集も兼ね、以下の通り北京、台湾で開かれたシンポジウムに参加した。 1999年10月、訪中し、北京日本学研究センター主催のシンポジウム「世紀末の方向選択-19世紀後半以降の東アジアの歴史再認識」において、「不平等条約の存在と日中連帯のあり方」と題して報告した。同年11月にも訪中し、北京大学国際関係学院主催の、日米中3国の関係について考察するシンポジウムで、「3角関係を如何にして定義するか」と題して報告した。2000年1月には台北を訪れ、中央研究院近代史研究所主催の「20世紀の世界と中国」というテーマの国際シンポジウムで、「アジア主義者の地域協力論-樽井藤吉の著作を手掛かりとした考察」と題して報告した。こうしたシンポジウムに出席した際、各国の東アジアに関心を持つ専門家との意見交換をすることができ、戦後日中関係史に関する新たな知見を得ることができた。昨年度及び今年度の研究を通じて得ることができた知見は来年度、研究をまとめる際の参考にしていきたい。
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Research Products
(2 results)