2001 Fiscal Year Annual Research Report
インターネットを活用したナチス台頭期在独日本人知識人グループの研究
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10620063
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Research Institution | HITOTSUBASHI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
加藤 哲郎 一橋大学, 大学院・社会学研究科, 教授 (30115547)
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Keywords | ベルリン / 反帝国主義 / 知識人 / マルクス主義 / 社会主義 / 国崎定洞 / 千田是也 / 有沢広巳 |
Research Abstract |
本研究は、関東大震災後の1926-34年期に、文部省在外研究員などとしてドイツに滞在し、当時世界で最も民主的といわれたワイマール共和国が崩壊しヒットラー政権が成立する過程を目撃・体験して反戦反ナチ活動に加わった「在独日本人反帝グループ」の活動を発掘し、彼らの体験とその後の軌跡の検討を通じて、ドイツのワイマール民主主義から日本の戦後民主主義への継承・断絶関係を探求するものであった。本研究の特色は、これをインターネットを活用して進めるもので、これまでの研究データを、すでに26万人以上のアクセスを得て、日本の政治学関係では最大の定番サイトとなったインターネット上の個人ホームページ「加藤哲郎のネチズン・カレッジ」<http : //www. ff. iij4u. or. jp/katote/Home. shtml>に公開し、関連情報の提供をよびかけることによって、大きな成果を得ることが出来た。 第4年度(最終年度)である平成13年度は、これまで研究してきた「ベルリン反帝グループ」の日本人データベースを完成すると共に、1926-33年期に日本人と一緒に活動していたことがこれまで判明している外国人のデータベースをも作成した。そのなかのインド独立運動家ヴィレンドラーナ・チャットパディアについては、英文データベースをも作成し、海外から多数の情報が、インターネット・電子メールを通じて寄せられた。また、昨年度の文化人・芸術家データベースの延長上で、作家林芙美子のパリ滞在中の日記と作家島崎藤村3男島崎蓼助の遺品が発見された。 なお、これまでの研究を総括して、ワイマール民主主義から戦後民主主義への在独日本人ネットワークによる活動の一端を、個人著作『20世紀を超えて-再審される社会主義』のかたちで、公刊することができた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 加藤 哲郎: "新たに発見された『沖縄奄美非合法共産党資料』について(上・下)"法政大学『大原社会問題研究所雑誌』. 509号、510号. 32-46, 31-56 (2001)
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[Publications] 加藤 哲郎: "情報の森を抜けて、交響の丘へ-インターネットとマルクス主義"季刊 アソシエ. 6号. 187-197 (2001)
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[Publications] 加藤 哲郎: "戦後日本と「アメリカ」の影-「いのち」と「くらし」のナショナル・デモクラシー"歴史学研究会編『20世紀のアメリカ体験』. 青木書店. 3-33 (2001)
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[Publications] 加藤 哲郎: "小泉首相のメールマガジン、人気取りに走れば手痛いしっぺ返し"エコノミスト. 6月26日号. 82-83 (2001)
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[Publications] 加藤 哲郎: "「査問」の背景"川上徹著『査問』解説. ちくま文庫. 279-284 (2001)
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[Publications] 加藤 哲郎: "新発見の河上筆書簡をめぐって-国崎定洞と河上筆"東京河上会会報. 74号. 9-22 (2002)
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[Publications] 加藤 哲郎: "20世紀を超えて-再審される社会主義"花伝社. 342 (2001)