1998 Fiscal Year Annual Research Report
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10630010
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
三野 和雄 神戸大学, 経済学部, 教授 (00116675)
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Keywords | 独占的競争 / 収穫逓増 / 均衡の不決定性 / 内生的成長モデル / 収束スピード / 貨幣的成長 |
Research Abstract |
本研究は、本年度と来年度の2年間にわたって行われる予定であるが、本年度は主として、不完全競争市場を前提にした経済成長モデルの動学的性質に対して、種々の経済政策がどのような効果を及ぼすかを検討した。主要な研究結果は次の2点である。 (1) 均衡経路の不決定性に及ぼす効果 独占的競争と収穫逓増を前提にした成長モデルでは、定常均衡に収束する経路が不決定になることは既に知られている。本年度の研究では、たとえ収穫一定の生産技術を仮定しても不決定性が生じ得ることを示し、それに対して課税政策がどのような効果を持つかを調べた。まず別掲の近刊論文("Indeterminacy of Equilibrium....")において簡単な2部門内生的成長モデルを用いて検討し、さらに現在投稿準備中の論文において、より一般的な内生的成長モデルを構築して検討した。また、近刊の論文(“Growth and Welfare Effects....")においても、貨幣的成長モデルを用いて、インフレ課税と不決定性の関係にを論じた。 (2) 成長モデルの収束スピードに及ぼす効果 経済成長モデルの収束速度の問題は、「収束論争」との関連で多くの研究者の興味を引いているが、この問題について独占的競争を前提にした成長モデルを用いて検討した研究はほとんどない。本年度は、現在投稿準備中の2つ論文において、財政・金融政策のパターンと市場の独占度が収束スピードにどのように関係するかについて、理論モデルと数値例を利用して分析した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kazuo Mino: "Non-separable Utility Function and Indeterminacy of Equilibrium in a Model with Human Capital" Economics Letters. (近刊).
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[Publications] Kazuo Mino: "Growth and Welfare Effects of Monetary Expansion in an Overlapping Generations Model" Japanese Economic Review. (近刊).