2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10630035
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
小林 正人 横浜国立大学, 経済学部, 教授 (60170354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大矢 奈美 旭川大学, 経済学部, 助教授 (40305876)
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Keywords | 海外技術研修生 / 技術移転 |
Research Abstract |
本年度は、あいまいな回答を含む調査結果を解析するための統計的の開発にあたり、ほぼその当初の目的を達した。この種の調査は、聴取結果があいまいであったり、さまざまな理由で聴取不能であることがあり、それを肯定、否定のカウントとどのように関連付けるべきかは、統計理論的には明確でなく、恣意的な処理が行われていることがほとんどであった。明確でない回答のついて、回答者が肯定,否定の中間的な態度、意見を有するがためにどちらともつかない回答を行っているという解釈があるが、もうひとつは、問題の設定自体に関心を持たないため無回答であったという解釈がある。この種の回答が多い問題では、正確な分析を行うためには、両者の取り扱いは異なったものとしなければならない。伝統的な統計モデルの設定では、前者のモデルとして順序プロビットモデルを想定し,後者のモデルとして多項プロビットモデルを想定できるが、両者はまったく別個のモデルとして扱われ,両者の関係は明確ではなかった。本研究では前者が後者に包含されていることを発見し、前者を帰無仮説、後者を対立仮説とできることを示した。さらに、伝統的な仮説検定統計量がこの問題では定義できないことを示し,ラグランジュ乗数検定に改変をくわえた手法を新しく開発した。さらにモンテカルロ実験や実際例の応用を通じて,そのパフォーマンスの検討を行った。
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