1998 Fiscal Year Annual Research Report
Jacobiの和のLeopoldt予想への応用に関する研究
Project/Area Number |
10640021
|
Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
三木 博雄 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (90107368)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢ヶ崎 達彦 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (40191077)
大倉 弘之 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 助教授 (80135649)
米谷 文男 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (10029340)
中岡 明 京都工芸繊維大学, 工芸学部, 教授 (90027920)
内山 淳 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (70025401)
|
Keywords | ガウスの和 / ヤコビの和 / ヘッケ指標 / Leopoldt予想 / p進L関数 / ヒルベルト記号 |
Research Abstract |
数論は、数学のさまざまな分野と密接に関連して発展し、近年では、物理学・工学等への応用も見い出されているが、本研究は、代数学、K-理論、位相幾何学等の数論への応用という総合的な見地に立って遂行された。研究代表者および分担者全員によって、(1)関連部門の研究集会等への参加・討論(2)関連部門の研究者との緊密なる研究連絡・研究打ち合わせ(3)資料・文献の調査・収集・整理(4)コンピューターをもちいた解折を行った。特に、代数学の数論への応用という観点においては、ガウスの和・ヤコビの和の研究の重要性がますます認識されてきて、研究代表者が従来より行ってきたガウスの和・ヤコビの和に関するいくつかの研究をさらに発展させていく見通しを得た。すなわち、本研究では、Leopldt予想とガウスの和・ヤコビの和との関連性に着目して考察が遂行された。Leopoldt予想とは、有理整数環上乗法的に独立な代数体の単数は、p進整数環上でも乗法的に独立であることを予想するものであり、代数的整数論における最も深い予想のひとつである。それはp進L関数が1において消えないことと同値である。一方、研究代表者は、ある条件のもとで、L関数が1において消えないことをガウスの和・ヤコビの和を用いて代数的に証明した。Leopoldt予想の証明にまだ完全には成功していないが、このことは、Leopoldt予想とガウスの和・ヤコビの和との深い関係を示唆するものであり、研究のひとつの方向を示すものである。また、研究代表者は、他の観点から、Leopoldt予想の部分的な解決を得ており、以下のような総合的な観点からも研究を進める事が重要であると思われる。(1)cohomology理論との関連(2)整数表現論との関連(3)代数体のガロア群の構造との関連(4)分岐理論との関連(5)p進L関数との関連(6)Hilbert norm residue symbolのexplicit formulaとそのnon-abel化との関連。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] M.Arai & J.Uchiyama: "On the von Neumann and Wigner potentials" Journal of Differential Equations. 発表予定 (1999)
-
[Publications] Fumio Maitani: "Conformal welding of annuli" Osaka J.Math.35. 579-591 (1998)
-
[Publications] A.Masuda,A.Nakaoka: "A Method of Wavelet Construction from n-MRA" Mem.Fac.Eng.& Design Kyoto Inst.Tech.46(発表予定). (1999)
-
[Publications] Hiroyuki Okura: "A new approach to the skew product of symmetric Markov processes" Mem.Fac.Eng.& Design Kyoto Inst.Tech.46. 1-12 (1998)
-
[Publications] Tatsuhiko Yagasaki: "The groups of quasiconformal homeomorphisms on Riemann surfaces" Proc.Amer.Math.Soc.(発表予定).
-
[Publications] Tatsuhiko Yagasaki: "Spaces of embeddings of compact polyhedra into 2-manifolds" Topology Appl.(発表予定).