1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10640058
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
内田 伏一 山形大学, 理学部, 教授 (90028126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
麻生 透 東北大学, 情報科学研究科, 助教授 (00111352)
安井 孜 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (60033891)
井伊 清隆 山形大学, 理学部, 助教授 (10007180)
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Keywords | 変換群 / 非コンパリトリイ群 / 極大コンパクト部分群 / 複素射影空間 |
Research Abstract |
この研究での中心課題は,非コンパクトリイ群の球面への可微分作用についての研究であった。特に,内田伏一により既に得られていたローレンツ群$S0_0(p,q)$の球面への可微分作用への構成と分類に関する研究に倣って,リイ群$Sp(p,q)$の$4p+4q-1$-次元球面への可微分作用の構成と分類に関して研究を行い,前者と類似の成果を挙げることができた。内田伏一はその成果を平成11年の変換群論国際研究集会で口頭発表したが,更に論文にまとめ公表する準備を進めている。 井伊清隆はリーマン多様体(特に,複素射影空間,四元数射影空間)の接バンドル上での複素構造のリーマン幾何的な構成法とその特徴付けについて研究し,山大紀要にその成果の一部を発表した。 安井孜は可微分多様体の間の連続写像を与え,これとホモトープな埋め込みの存在のための条件,このような埋め込みのイソトピー分類を研究した。特に$n$次元多様体から$n$次元複素射影空間への埋め込みの分類に成功した。更にボルディズム理論からの埋め込み問題へのアプローチを行った。 麻生透は2次特殊複素線形群$SL(2,C)$の4次元球面$S^4$へのなめらかな作用で,固定点を持つ場合を研究した。与えられた作用を、$SL(2,C)$の極大コンパクト部分群である$SU(2)$に制限したとき,$SU(2)$の3次および4次の実既約表現から誘導される$S^4$への線形作用である場合の研究を行った。 中心課題に関しては今回の成果によって,極大コンパクト群に制限した作用が余次元1の軌道を持つような非コンパクトリイ群$G$の可微分作用の分類と構成に関して,$G$が半単純かつ単純群の場合についての研究が一段落したことになる。今後は,$G$が半単純で単純群の直積になる場合についての研究を行う計画である。
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[Publications] 井伊清隆: "Kaehler structures on the tangent bundle of Riemannian manifolds of constant positive curvature"Bultction of Yamagata.Nat.Sci.. 14-3. 141-154 (1999)
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[Publications] 安井 孜: "Enumerating enbeddings of n-manifolds into complex projective n-space"Hiroshina Math.J. 29. 579-590 (1999)