1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10640070
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
太田 啓史 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (50223839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深谷 賢治 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30165261)
南 和彦 名古屋大学, 大学院・多元数理科学, 助教授 (40271530)
土屋 昭博 名古屋大学, 大学院・多元数理科学, 教授 (90022673)
佐藤 肇 名古屋大学, 大学院・多元数理科学, 教授 (30011612)
小林 亮一 名古屋大学, 大学院・多元数理科学, 教授 (20162034)
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Keywords | 特異点 / シンプレクティック幾何 / 接触幾何 / Floerホモロジー / アーノルド予想 / ラグランジアン / A_∞代数 |
Research Abstract |
1. 単純特異点と接触・シンプレクティック幾何。 単純特異点C^2/Γの特異点のまわりのリンクS^3/Γ上に標準的なfillable接触構造を固定した時、それをシンプレティックの意味でfillする任意の4次元多様体の交叉形式は常に負定値であることをSeiberg-Witten不変量のある消滅定理を示すことにより証明した。特に、Γ=E_8の場合にシンプレティックの意味でfillする極小4次元多様体の標準束は常に自明であることを示し、これよりその交叉形式はE_8に限ることを示した。以上は小野薫氏(北海道大)との共同研究である。 2. ラグランジアン交叉に関するFloerホモロジー群の障害理論とその応用。 一般のラグランジアンおよびシンプレクティック多様体に対してラグランジアン交叉に関するFloerホモロジーが定義できるための障害を徹底的に追求し、ラグランジアンのQ係数ホモロジー類に値をとる障害類の系列が定義できることを示し、Floerホモロジーが定義できるための条件をその障害類の消滅という形で求めた。その際、境界つき擬正則リーマン面のラグランジアン境界条件をもつもののモジュライ空間(これは必ずしも向き付け可能ではない)の向き付け可能性の条件およびその向きについての精密な結果も得た。我々のFloerホモロジーは、障害類をバウンドするQ-チェインのとり方に依存する(いわゆるwall crossingの状況)が、その依存の仕方はfilterd A_∞ algebraを用いて表現される。以上の結果をラグランジアン交叉に関するArnold予想、Arnold-Givental予想、およびC^nの中のラグランジアンに関するMaslov指数予想などの具体的な問題に応用した。これは、深谷賢治氏(京都大)、小野薫氏(北海道大)M.Kontsevich氏(I.H.E.S)、Y.G.Oh氏(Wisconsin大)との共同研究であり、論文を執筆中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Hiroshi Ohta: "Simple singularities and topology of sympletically filling 4-manifold" Comm.Math.Hilv.(発表予定).
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[Publications] Hajime Sato: "Third order ordinary differential equations and Legendre connections" J.Math.Soc.Japan. 50・4. 993-1013 (1998)
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[Publications] Kazuhiko Minami: "The susceptibility in anbitrary cliretims and specific heat of general Ising-type chains with uniform, periodic and random structures" J.Phys.Soc.Jpn.67. 2255-2269 (1998)
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[Publications] Kenji Fukaya: "Arnold Conjerture and Gromov-Witten inariant" Topology. (発表予定).