1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10640100
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
大西 和榮 茨城大学, 理学部, 教授 (20078554)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤間 昌一 茨城大学, 理学部, 助教授 (00209082)
長谷川 博 茨城大学, 理学部, 助教授 (70282283)
坂田 文彦 茨城大学, 理学部, 教授 (50013438)
中村 玄 群馬大学, 工学部, 教授 (50118535)
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Keywords | 環境流れ / 水圏環境 / 大気圏環境 / 数値流体力学 / ナビエ・ストークスの方程式 / 浅水長波方程式 / コンピュータ・シミュレーション |
Research Abstract |
3年継続の研究の第2年次として、水圏環境流れの解析を進めた。特に地域の水環境に対する適用を考慮できるような流れの数値シミュレーションにより、現実的な問題を解決することを目指して、以下に述べるような研究成果を得ることができた。 1.主に数学的な観点から、流れの方程式に対する有限要素法の理論を再検討し、コンピュータ・シミュレーションに適した計算法として領域分割法を導入した。数値解の品質を向上させるために、ディリクレ・ノイマン交代法を用いた。 2.浅水域における開水路および長波を記述する浅水長波方程式を解くためのグラフィック処理機能をもつ自動入力・出力データ作成付きのパソコン用プログラムの動作確認を行った。低層大気圏の流れについては、プログラムの開発が遅れてしまった。 3.境界条件・初期条件を逆問題として捉えることを検討した。環境問題のシミュレーションにおいては、しばしば、境界の位置を作為的に設定し、与えられた偏微分方程式の初期値・境界値問題が考察される。しかしながら、境界条件や初期条件は本来、未知の場合が多い。適切な境界条件と初期条件を推定して、方程式に与えることが数値計算結果の成否を決定する。開境界の条件についても逆問題との観点から調べた。 4.乱流のシミュレーションに研究対象を拡げ、そのためのモデリングを進めた。パソコンの運用を意識した場合、乱流の計算法としては伝統的なモデルが現状においては最適と考え、差分法が計算法として適当と認められた。乱流のシミュレーションを整備し、パソコンに搭載する準備を行った。
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[Publications] Y.Ohura,K.Kobayashi,and K.Onishi: "Numerical solution of an under-determined problem of the Laplace equation."Journal of Applied Mechanics,JSCE. 2. 185-189 (1999)
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[Publications] H.Hasegawa,T.Washio,and Y.Ishimiya: "Thermodynamics from time series data analysis."Lecture Notes in Artificial Intelligence. 1721. 326-327 (1999)
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[Publications] S.Fujima: "Mortar element method for flow problems in primitive variables form."International Journal of Computational Fluid Dynamics. 9. 209-219 (1998)
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[Publications] T.Shigeta,T.Harayama,and K.Shirota: "Combination of the finite and the boundary element methods for an external boundary value problem of the Poisson equation."Journal of the Chinese Institute of Engineers. 22・6. 777-782 (1999)
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[Publications] G.Nakamura and G.Uhlmann: "Inverse scattering at a fixed energy for elasticity."Journal of Inverse and Ill-posed Problems. 7. 283-288 (1999)
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[Publications] K.Ona and M.Yamamoto: "Numerical investigation of spiral water jet."Proceedings of Joint ASME/JSME Fluids Engineering. ASME FEDSM 99・7258. 1-6 (1999)
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[Publications] 登坂宣好,大西和栄,山本昌宏: "逆問題の数理と解法"東京大学出版会. 294 (1999)
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[Publications] 川原睦人,奥田洋司,藤間昌一,他: "有限要素法による流れのシミュレーション"シュプリンザー・フェアラーク東京. 298 (1998)