1998 Fiscal Year Annual Research Report
相互排除性を持つ高密度空間配置の統計モデルの研究とその環境科学への応用
Project/Area Number |
10640106
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
間瀬 茂 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 教授 (70108190)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤澤 洋徳 東京工業大学, 大学院・情報理工学研究科, 助手 (00301177)
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Keywords | マーク付きギブス点過程 / 最大疑似尤度推定量 / 級内相関 / 漸近正規性 / 空間統計学 / 欠足値データ |
Research Abstract |
今年度の成果は既に二編の雑誌論文に掲載予定である。理論上及び実際上の重要性を持つ高密度の点過程をギブス点過程を用いて構成するという課題に対し、先ず実際のギブス点過程のパラメータを統計的に推定する手段として疑似最尤推定量が考えらる。疑似最尤推定量は数値的に計算が容易であるという利点を持つが、その理論的研究はあまり進んでいない。今年度の研究から疑似最尤推定量が漸近的に一致性を持つことと、スチューデント化されたものが漸近的に正規性を持つという統計的に基本的な性質を持つことが証明された。さらにこの事実はギブス点過程がマークを持つ場合に、その存在定理を証明した上で拡張することに成功した。この事実は実際のデータを高密度点過程でモデル化する際に基本的重要性を持つ。又高密度ギブス点過程の強度に関する物理的にも新しい知見となる定性的な性質の証明が完成しており、それを基にデンマークとドイツの共同研究者四名と共に大規模なシミュレーション実験が行われた。この実験により既に膨大な数値実験が行われている排反円盤系の高密度での振る舞いについて、空間統計学の見地から興味ある事実がまとめられつつある。この結果は現在論文にまとめられつつあり、来年度にも投稿される予定になっている。又、関連して道路上の高密度の自動車走行系のシミュレーションをギブス点過程モデルで行ない現実の自動車交通に見られる特徴的な性質を数値的に再現することができた。この方面の研究は今後興味あるテーマとなる可能性がある。
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[Publications] S.Mase: "Marked Gibbs processes and asympTotic normality of maximum pscudo-likelifood estimators" Mathematische Nachrichten. (発表予定). (1998)
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[Publications] H.Fujisawa: "Effects of unpaired data for estimating an interaclass correlation" Communications in Statistics-Theory and Methods. (発表予定). (1999)