1999 Fiscal Year Annual Research Report
多成分反応拡散系のアトラクターの構造と遷移ダイナミックス
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10640141
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
細野 雄三 京都産業大学, 工学部, 教授 (50008877)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻井 芳樹 京都産業大学, 理学部, 教授 (90065871)
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Keywords | 反応拡散系 / 進行波解 / 速度選択原理 / Gray-Scottモデル / パターン形成 / 自己触媒化学反応系 / Shooting法 / 遷移ダイナミックス |
Research Abstract |
本年度は、昨年度と同様にこれまで我々が行ってきた2成分反応拡散系の未解決問題に焦点を当てて研究を行った。 (1)2成分自己触媒化学反応モデルについて、2次と3次の自己触媒反応が混在するときそれらの反応の比に依存してpushed frontsとpulled frontsという2つの異なった速度選択原理を持つ進行波解が存在することがFocantとGallayによって示されたが、我々は一方の拡散係数が零のときより精密な進行波解の速度の評価を得ることができた。しかしながら、その評価は、我々がこの間行ってきた詳細な数値計算結果から最良でないことが示されている。したがって、最良の評価を厳密に証明することを可能にするより精密な幾何学的な議論ができないか現在追及中である。 (2)バクテリアコロニーのパターン形成モデルとして、Mimura等やBen-Jacobi等は3成分拡散反応系を提案しており、様々な空間パターンが形成されることを数値実験で示している。それらのモデルはいずれも、2成分自己触媒化学反応系のモデルであるGray-Scottモデルと同じ性質の非線形性を持っている。本年度は、このGray-Scottモデルの進行波解の存在を数値的に検討した。その結果、速い速度の解と遅い速度の二つの解が存在することがShooting法により示された。このことより、昨年度、発展方程式の数値計算からBen-Jacobi等のモデルの進行波解が存在すること、そしてその速度が一意であることを結論したが、一意性については成り立たない可能性があることが明らかになった。したがって、Shooting法によりさらに数値的に検討するとともに、解析的に調べることが、各モデルの特徴を解明するために重要であることが明らかになった。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 渡辺崇史、細野雄三: "等高面の方法による界面伝播の追跡"京都産業大学計算機科学研究所新報. (2000)
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[Publications] Y. Tsujii: "D'har's saudpile models and related operator systems"Acta Hum. et Sueu. Univercitatis Songio Kyotieusis. 28. 46-57 (1999)
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[Publications] M. Yasugi,T. Mori and Y. Tsujii: "Effective properties of sets and functions in metaic spaces with computability structure"Theoretical Computer Science. 219. 467-486 (1999)