1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10640226
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
尾崎 洋二 長崎大学, 教育学部, 教授 (30011547)
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Keywords | 矮新星 / 激変星 / 降着円盤 / 近接連星 / X線放射 / コロナ |
Research Abstract |
矮新星は、数週間から数ケ月の1回の割合で、3〜5等級の爆発を繰り返している星である。矮新星は激変星と呼ばれる半分離型の近接連星系で、伴星である赤色矮星からガスが流れ出し、それが主星である白色矮星の周りに降着円盤を作っている。矮新星の爆発は降着円盤が突然明るく輝き出す現象であることが知られている。矮新星の爆発の原因としては、当研究代表者が1974年に提案した「降着円盤の不安定性モデル」が現在世界的に広く受け入れられている。しかし観測的には矮新星の爆発の光度曲線にはいろいろのバライティがあり、これらすべてを「円盤不安定性モデル」というパラダイムにより統一的に理解しようというのが本研究の目的である。本研究代表者は、1996年に矮新星爆発について円盤不安定性モデルに基づく統一モデルの基本的枠組みを提案した。 本研究の目的は、この統一モデルでまだ残されたいくつかの課題を解決することである。ここではこのような残された問題の1つとして、磁場をもたない激変量のX線放射について検討した。白色矮星への降着率が低い場合、降着円盤と白色矮星の間に出来る境界層は熱的に不安定になり高温化し膨張して、球形の熱いコロナが出来る。このコロナの球対称,定常モデルを定式化し、数値計算を実行し、モデルの期待されるX線スペクトルを計算した。計算の結果,コロナの熱エネルギーは電子による熱伝導により白色矮星に近い密度の高い領域に下向きに運ばれ、そこでX線として放射されることが分かった。また、コロナに流入した質量の約5%が恒星風としてコロナから逃げることが判明した。このモデルによると、X線の大部分は白色矮星の表面近くから放射され、この結果は、食を起こす系である激変星HT Casの最近の観測結果をよく再現出来ることが分かった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Mahasena,P.and Osaki,Y.: "A Steady State Model of X-ray Emitting Coronae Around Accreting Non-magnetic White Dwarfs in Cataclysmic Variable Stars"Publ.Astron.Soc.Japan. 51. 45-52 (1999)
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[Publications] Garcia.R.A.et al.: "High-Frequency Peaks in the Power Spectrum of Solar Velocity Observations from the GOLF Experiment"Astrophys.J.. 504. L51-L54 (1998)
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[Publications] Y.Osaki: "Theory of Thermal-Tidal Instabilities of Dwarf Novae"Disk Instabilities in Close Binary Systems,eds.S.Mineshige and J.C.Wheeler (Universal Academy Press,Tokyo). 71-82 (1999)
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[Publications] Y.Osaki: "Thermal-Tidal Instability Model for SU UMa Stars"Wild Stars in the Old West: Proceedings of The I 3th North American Workshop on Cataclysmic Variables and Related Objects,eds.S.Howell,E.Kuulkers,and C.Woodward (PASP Conference Series,San Francisco). 137. 334-341 (1998)
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[Publications] Tsugawa,M.and Osaki Y: "Disk Instability for the AM Canum Venaticorum Stars"Wild Stars in the Old West: Proceedings of The I 3th North American Workshop on Cataclysmic Variables and Related Objects,eds.S.Howell,E.Kuulkers,and C.Woodward (PASP Conference Series,San Francisco). 137. 513-514 (1998)
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[Publications] Osaki.Y.: "Non-radially Pulsating Hot Stars: Non-radial Pulsations and Be Phenomenon"Variable and Non-spherical Winds in Luminous Hot Stars,Proc.LAU Colloq.No.169. 329-336 (1999)