1999 Fiscal Year Annual Research Report
アクシオンによる銀河磁場生成と銀河磁場中でのアクシオン星からの輻射
Project/Area Number |
10640284
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Research Institution | Nishogakusha University |
Principal Investigator |
岩崎 愛一 二松学舎大学, 国際政治経済学部, 教授 (90203356)
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Keywords | アクシオン / ボゾン星 / 磁場 / 中性子量 / ガンマー線バースト |
Research Abstract |
ガンマー線バーストの起源として、私はアクシオン星と中性子星との衝突を提案した。それによると、中性子星の強い磁場の元でアクシオン星はそのエネルギーを急激に失い、その結果、中性子星の外クラストの一部が吹き飛び、それがガンマー線バーストを生み出すジェットとなる。詳しくはこうである。すなわち、アクシオン星は実スカラー場の解であり、重力で束縛された場である。それが、磁場中では、その強さに比例した電場を誘起される。それゆえ、中性子星の強磁場中では強い電場を持つことになる。それ故、アクシオン星が中性子星と衝突すると、電気伝導度の高い外クラスト中で、電流を誘起してそのエネルギーを失う。その速さが急激で、たとえ光の速さで衝突したとしても、外クラスト中で、アクシオン星のエネルギー全てが散逸する。ただし、それもアクシオン星の半径による。アクシオン星の半径はその質量で決まり、臨界質量では、1kmほどで、その十分の一の質量では、10kmほど、すなわち、中性子星のそれと同じくらいである。それゆえ、臨界質量のアクシオン星では、衝突でそのエネルギーがすべて外クラスト中で失われる。一方、臨界質量の10分の一のアクシオン星では、そのエネルギーは一度の衝突で失われない。何度か衝突を繰り返し失っていくものと思われる。それ故、小さい質量のそれは、ジェットを何度か放出し、それは持続時間の長いガンマー線バーストをもたらすだろう。一方、臨界質量のアクシオン星は持続時間の短いバーストをもたらす。
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[Publications] 岩崎愛一: "Axionic boson stars in magnetized conducting media"Physical Review D. 60. 25001-1-25001-11 (1999)
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[Publications] 岩崎愛一: "Energy Dissipation of Axionic Boson stars in Magnetized Conducting Media"Progress of Theoretical Physics. 101. 1253-1260 (1999)
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[Publications] 岩崎愛一: "A possible origin of gamma ray bursts and axionic boson stars"Physics Letters B. 455. 192-196 (1999)