2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10640285
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Research Institution | Meiji Gakuin University |
Principal Investigator |
金子 敏明 明治学院大学, 法学部, 教授 (40177522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 正 高エネルギー加速器研究機構, 計算科学センター, 助教授 (90184481)
黒田 正明 明治学院大学, 法学部, 教授 (00170134)
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Keywords | GRACE / SUSY / 自動計算 / 数式処理 / 摂動論 |
Research Abstract |
これまで超対称性模型における素粒子反応の理論解析を自動化するプログラムGRACE/SUSYを開発して来た。これは、計算機上でファインマングラフの生成から振幅計算、イベントジェネレータの作成までを自動的に行う。標準模型、超対称模型においてfinal2体反応までの1ループ過程の自動化の手順が確立し、自動計算システムとして一応の完成を見た。 しかしながら、具体的な個々の反応に関しては、膨大な結合定数の正当性、数値計算の安定性等の検証が残っており、これらは人手による作業量を超えており、何らかの機械化が必要となっている。また、実験の解析のためには非標準的な模型に基づく解析も必要となる。これらの目的のために、解析の基礎となる、数千個のvertexを含むファインマン規則の変更が不可欠とされ、ラグランジアンからファインマン規則の自動導出システムが必要である。 これに関し今年度は、前年度に引き続き、専用の数式処理システムの開発を行なった。昨年度のライブラリに加え、非可換演算、式の展開、多項式の微分等、ラグランジアンを取り扱うのに必要な演算ライブラリの作成を行なった。 また、昨年度は新たなコンバイラ型のプログラミング言語のプロトタイプの開発を行なったが、これを踏まえて今年度は、インタープリタ型のプログラミング言語の開発を行ない、条件文、繰り返し文、配列、再帰的呼び出し可能な副プログラム定義を実装した。また、記憶管理方式をより効率的な方法に置き換えた。
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