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1998 Fiscal Year Annual Research Report

単一分子分光法による広時間領域のスペクトル拡散の研究

Research Project

Project/Area Number 10640306
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

栗田 厚  大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70170082)

Keywords単一分子蛍光 / 共焦点 / テリレン
Research Abstract

顕微鏡の対物レンズを用いて、共焦点配置の、単一分子蛍光の測定系を構築した。対物レンズを通して励起光を集光し、同じ対物レンズによって試料からの蛍光を集めた。対物レンズは液体ヘリウムクライオスタットの中に入れ、試料面からの距離と試料面内での位置を、外部制御によって掃引できるようにした。この装置によって、高い効率で蛍光を集め、集光条件を精密に制御し、一つずつの分子を空間的に選択して測定を行なうことが可能となった。
ヘキサデカン中のテリレン分子を試料として、上記の測定装置を用いて単一分子スペクトルの測定を行なった。励起光源としては単一モード色素レーザーを用い、蛍光は光電子増倍管とフォトンカウンターによって、0.5-1秒程度の積算時間で測定した。励起光の強度を変えたときの、それぞれの単一分子の蛍光の強度と蛍光線の幅の飽和特性を測定した。多数の分子に対する測定から、分子ごとに異なる飽和特性が測定された。これは、主に分子による配向の違いを反映していると考えられる。最も低い飽和強度を示す分子の測定結果から、対物レンズの集光系の、集光特性を評価した。蛍光線の中には、蛍光強度が突然変化するものもあり、遅い掃引においてもスペクトル拡散が観測できることが確かめられた。現在、フォトンカウンターのかわりにマルチチャンネルスケーラーを用い、繰り返し高速掃引による蛍光測定を行なって、掃引速度と飽和特性の変化の関係の評価を行なっている。

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Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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