1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10640375
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
里子 允敏 日本大学, 文理学部, 教授 (30113426)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
保田 英洋 大阪大学, 超高圧電子顕微鏡センター, 助手 (60210259)
澤田 信一 関西大学, 理学部, 教授 (80253904)
池田 研介 立命館大学, 理工学部, 教授 (40151287)
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Keywords | 動力学 / 合金化 / 金属クラスター / 原子間相互作用 |
Research Abstract |
金属クラスターの自発的合金化機構の解明について、理論グループ、実験グループそれぞれ以下の内容で研究を行った。 理論グループは、動力学計算機シミュレーションと電子状態計算により、自発合金化機構を調べた。原子間の相互作用として、2体力だけでなく、多体力(embedded atom potential)を2次元平盤状合金クラスターに用いた動力学計算の結果、(1)表面揺動により、内部原子の拡散が引き起こされ、合金化が促進される。クラスターサイズがある臨界値を越えると、表面の割合は小さくなり、合金化は遅くなる(2)拡散により、クラスター内部まで侵入した異種原子どうしの隣り合いが避けられ、自発合金化が進む。その結果、クラスターに属する異種原子の割合が大きい程、合金化は速い(3)合金化速度はアレニウスプロットに乗り、常温での合金化時間はミリ秒程度になることが予測される、などの結果が得られた。これらのモデルの3次元クラスターへの応用及びクラスター基盤へのエネルギー散逸効果などを検討している。一方、Au,Ag,Cu,Ptなどの金属クラスターにおける電子の振る舞いを調べるために、密度汎関数法の電子状態計算における遷移状態法から、tight-b inding transferエネルギー、core-core間の反発ポテンシャルの原子距離変化を種々の原子対について求めた。それらの相互作用の固体および大きいサイズの金属クラスターへの有効妥当性を調べ、動力学計算へ応用を検討中である。実験グループは、透過型電子顕微鏡や光学吸収分光により、自発的合金化機構ならびに生成される合金クラスターの相平衡について調べた結果、(1)合金化が起こる臨界粒径は合金生成エンタルピーの増大とともに大きくなる->合金化プロセスの駆動力は化学的自由エネルギーの減少(2)合金クラスタ一粒径が小さくなると、クラスター独特の構造が発現する、などが明らかとなった。今後、理論・実験両結果を更に検討し、自発合金化機構の解明を行う。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Y.Shimizu, S.Sawada & K.Ikeda: "Classical dynamical simulation of spontaneous alloying" Euyo.phys Journal D. in press (1999)
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[Publications] H.Yosida & H.Mori: "Phase equetibrium in nanometer sized Sh-Au alloy clusters" Materials Science Forum. 269-272. 333-338 (1998)
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[Publications] J.Y.Huang, J.Z.Jiong, H.Yosida & H.Mori: "Kinetic process of mechanical alloying in Feso Cuso" Phys.Rev.B. 58. R11817-R11820 (1998)
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[Publications] H.Yasuda & H.Mori: "Spontaneous alloying in nanopartical in the Sb-Au system" Joural af Electron Microscqpy. in press. (1999)
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[Publications] 保田英洋・森博太郎: "ナノ粒子における自発的合金化" The Bulletion of the Cluster Sciance and Technology. 1. 15-20 (1998)
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[Publications] 里子允敏: "配位子場理論における有効ハミルトニアと内殻光電子スペクトルへの応用" 日本大学文理学部 自然科学研究所「研究紀要」. 33. 187-219 (1998)
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[Publications] 里子允敏: "あたらしい配位子場の科学 第2章 配位子場理論-電子相関-" 講談社, p29-p62 (1998)