1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10640391
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
立川 真樹 明治大学, 理工学部, 助教授 (60201612)
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Keywords | 原子導波路 / レーザートラッピング / レーザー冷却 |
Research Abstract |
本研究は、中空キャピラリー内を伝播するレーザー光によってポテンシャルを作り出し、特定の量子状態の原子・分子を誘導する技術の開発を目的としたものである。今年度は、真空装置の開発とCs原子誘導実験用のレーザー光源周波数安定化法の開発、およびRb原子線のレーザー冷却実験を行った。 1. 真空装置の製作 原子ソース部、キャピラリー設置部、誘導原子検出部からなる真空装置を製作した。2台のターボ分子ポンプによる排気によって、到達真空度10^<-8>Torrが得られた。ポンプの振動に起因する装置全体の振動レベルを計測したが、振幅0.1μmレベルの振動があることが明らかになった。 2. レーザー周波数安定化 Cs原子誘導実験に用いる近赤外半導体レーザーの周波数安定化のために、薄いセルを用いた高分解能分光法を開発した。これは、セルの壁に平行に走る原子は壁との衝突緩和を被らないことを利用したもので、レーザー光強度が原子の飽和強度よりはるかに小さいときでもサブドップラースペクトルが観測できる。こうして狭窄化したスペクトル線の中央にレーザー周波数をロックし、周波数安定度を測定したところ、アラン分散の平方根で10^<-10>以下の良好な値が得られた。 3. 原子線のレーザー冷却実験 キャピラリーに原子を入射させる際、速度の遅い原子線を用いるのは、誘導効率を上げる有効な方法である。そこで予備実験としてRb原子線のレーザー冷却実験を行った結果、レーザー照射によって最確速度を約半分に減速することができた。
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