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1999 Fiscal Year Annual Research Report

火星ランパートクレーターの研究

Research Project

Project/Area Number 10640402
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

栗田 敬  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (00111451)

Keywords火星 / クレーター / ランパートクレーター / 滞水層 / 火星表層環境
Research Abstract

火星に特徴的に存在しているランパートクレーターの地形学的特徴を主としてバイキング探査船の画像を用いて明らかにした。データの質の高い画像に基づいた解析ではもっとも一般的なランパートクレーターの形状は、厚いフラットな内側ローブ(Inner lobe)と薄い、ランパートのみが卓越する外側ローブ(Outer lobe)の二重のエジェクタのローブを持つものであることが明らかになった。これはもっとも一般的なものは一重のローブのもの、とする従来の研究結果を覆すものである。従来の研究は解像度が甘く、後次的影響(侵食や溶岩流・土石流などによる外側ローブの被覆など)を正しく評価していなかったためである。
またこの二つのローブの形成順序は内側の堆積が先で、外側の薄いローブがその後形成されたことが明らかになった。
このランパートクレーターは二重ローブからなる、とするモデルはその形成プロセスに極めて重大な制約を与える。すなわち一回の衝突エベントにより二回の独立したエジェクタ堆積過程を考えなければならないことになる。さまざまな地形学的特徴から、内側ローブはballisticに放出された堆積物であり、外側ローブはballisticに形成されるエジェクタ・カーテンの後ろに取り残されたものがあたかも噴煙柱の重力崩壊により形成される火砕流と同じようにして形成された、と解釈した。
また従来大きな謎とされてきた、多重ローブ型ランパートクレーターは二重ローブで解釈できることを明らかにした。
これらの結果は火星探査における水・氷の分布のマッピングに際して、いくつかの重要な配慮が必要であることを示している。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] H.Demura,K.Kurita: "A shallow volatile layer at Chryse Planitia,Mars"Earth Planets Space. 50. 423-429 (1998)

  • [Publications] A.Namiki,K.Kurita: "The influence of boundary heterogeneity"Geophys. Res. Lett.. 26. 1929-1932 (1999)

  • [Publications] 山岸、栗田: "氷衛星,その多様性と進化"日本惑星科学会誌. 8. 23-33 (1999)

URL: 

Published: 2001-10-23   Modified: 2016-04-21  

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