1998 Fiscal Year Annual Research Report
断層系の力学的相互作用が作り出す地震活動の多様性に関する研究
Project/Area Number |
10640407
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
橋本 学 京都大学, 防災研究所, 助教授 (20293962)
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Keywords | 地震活動シミュレーション / 断層の相互作用 / クーロン破壊関数 / 地震の繰り返し / バック・スリップモデル |
Research Abstract |
ワークステーション及び大型計算機上に,マクロな断層系のモデルを再現し,弾性的な応力の相互作用を考慮した地震活動のシミュレーション・プログラムを移植し,大規模な断層系の地震活動シミュレーションを行った.これまで,80程度の断層系(代表的なサイズは50〜100km)しか扱えなかったものが,原理上計算機のメモリ一杯までの計算が可能となった.なお,今年度行った計算で扱った最大の要素数は,900程度(代表的なサイズ20〜30km)である.また,シミュレートされた地震活動に長距離相関が見られるかどうか,検討するための可視化ルーチンをパーソナル・コンピュータ用のソフトに追加した. その結果,(1)断層系をセグメントに分割することにより,いろんなサイズのイベントが発生するが,当然小さいイベントの数は多く,3〜4個のセグメントが同時にすべる大きなイベントは少ない.(2)内陸の断層系毎にΔCFFの平均値の時間変化を見ると,千年オーダーの周期で,その振幅が変動する様子が見られる.(3)北海道西方沖のモデル断層系と,鳥取付近及び神戸付近の断層系間に,シミュレートした10000年間にそれぞれ1回程度同じ年にイベントが発生している例がある.(4)初期値に1%のランダムなエラーを付加して,同じ計算を行ったところ,位相空間内においてエラーを含んだモデルは“正しいモデル"から離れて行くが,その時間変化は一様でなく,また,指数関数的に増大する様子もない.しかし,かなりのfluctuationが重畳しており,計算開始後1000年以内でも“瞬間的に"数千年後の平均的なレベルに達する場合もある,等が明らかになった.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Manabu Hashimoto: "Interaction between fault systems and long range correlation of earthquake occurrence" 地殻活動予測のための数値シミュレーション(2)講演集. 60-65 (1999)
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[Publications] 橋本 学: "西南日本の断層系モデルに基づく地震活動のシュミレーション" 計算工学. Vol.3,No.4. 27-30 (1998)
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[Publications] Manabu Hashimoto: "Complexity in recurrence of large earthquake in southwest japan:A simulation with interacting fault system model" Proceedings of the workshop on recurience of great interplate aerthquakes and its mechanism. (印刷中). (1999)