1999 Fiscal Year Annual Research Report
ゼオライト超分子の分光学的挙動及び光化学反応挙動の研究
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10640487
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
小嶋 政信 信州大学, 農学部, 助教授 (20153538)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹矢 晴彦 コスモ総合研究所, 第3研究室, 研究員
栗山 恭直 北里大学, 理学部, 講師 (50225273)
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Keywords | ゼオライト / 超分子 / 4-メトキシスチレン / 光酸素酸化反応 / 吸着水の効果 / 金属イオンの効果 / アゾベンゼン / シス_トランス異性化 |
Research Abstract |
1.4-メトキシスチレンの光二量化・光酸素酸化反応に及ぼす吸着水の効果 ゼオライト細孔内に4-メトキシスチレンが吸着される際には、細孔内に存在するブロンステッド酸点との反応により、カルボカチオンを経由して二量化が進行する。この二量化反応が吸着水により著しく促進されることを新たに見出した。ゼオライトゲスト分子の光化学反応を検討する際には、暗反応を起こしにくいアルカリ金属カチオン置換ゼオライトを用いた場合でも、吸着水の影響を充分に考慮することが重要である。また酸素雰囲気下において、4-メトキシスチレンと酸素分子との電荷移動錯体形成が明瞭に観測された。しかし溶液中での光反応挙動とは異なり、光誘起電子移動反応を経由する二量化は起こらず、光酸素酸化反応が圧倒的に進行することを見出した。細孔内に包接することにより、ゲスト分子の光反応性を制御できる可能性が高いことが示唆された。 2.スチルベン及びアゾベンゼンの光異性化 ゼオライトY細孔内におけるスチルベン(St)の光異性化定常状態比は、トランス体(t-St)に大きく偏よることを見出した。T-Stと細孔内に存在する金属カチオンとの静電的相互作用により、t-Stの励起一重項状態と励起三重項状態が、捩れ型構造よりも基底状態に近い構造で安定化されている為、t-Stからの失活が促進された結果であると推定した。この機構をさらに検証する為、アゾベンゼン(AB)の光異性化挙動を検討したところ、ABの場合には金属カチオンの影響を殆ど受けないことが明らかとなった。半経験的分子軌道計算により、Na^+/St錯体及びNa^+/AB錯体の最適構造を計算したところ、Stの場合にはNa^+は炭素-酸素二重結合に配位し、ABの場合には窒素原子上の非共有電子対にNa^+が配位することが示唆された。ゲスト分子の吸着部位の違いにより光化学反応挙動が支配されると考えられる。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] M.Kojima(他): "Spectroscopic and Photophysical Behavior of 2_Quinolone as a Probe for Bronsted and Lewis Acid Sites in Zeolites"Chem.Lett.. 675-676 (1999)
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[Publications] C.Matsubara and M.Kojima: "Effect of Co-adsorbed Water on Photodimerization and Photooxygenation of 4-Methoxystyrene Included in NaY"Tetrahedron Lett.. Vol.40. 3439-3442 (1999)
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[Publications] M.Kojima(他): "Photoisomerization of Azobenzene in Zeolite Cavities"Mol.Cryst.Liq.Cryst.. 印刷中.
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[Publications] M.Kojima(他): "Methylene Blue Sensitized Degradation of Sodium Hyaluronate through photoinduced Electron Transfer"Chem.Lett.. No.4印刷中. (2000)
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[Publications] Y.Itoh(他): "Steric Effect on Photochemistry of Benzyl Ester Derivatives 2. Effects of Substituents and Oxygen on Pohtolysis of α-Methyl-Substituted Benzyl Alkanoates"J.Photochem.Photobiol.A:Chem.. Vol.127. 75-81 (1999)