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1998 Fiscal Year Annual Research Report

無放射遷移の高圧熱レンズ法による新展開

Research Project

Project/Area Number 10640495
Research InstitutionOsaka Prefecture University

Principal Investigator

田中 富士雄  大阪府立大学, 総合科学部, 助教授 (60109874)

Keywords熱、レンズ法 / 高圧 / 無放射遷移 / 項間交差 / 三重項収率 / 内部変換 / アントラセン / アクリジン
Research Abstract

光励起分子の無放射過程を高圧下で調べるための熱レンズ装置を制作し完成も間近い。測定系は、プローブ光として高安定性のヘリウム-ネオンレーザー(スペクトラ-フィジックス117A)を導入し、高速のデジタルオシロスコープとしてLeCroy9362Cを導入した。高圧装置に関しては、試料セルの制作が最も難しい問題であったが、種々の試料セルを制作し検討した結果、ほぼ目的にあったセルの完成も間近い。
高圧下での測定を目標として、常圧下での熱レンズ法を用いた三重項の量子収率の測定をいくつかの興味ある分子について行なった。カルボニルアントラセンのうち三重項収率が極端に小さいものがあり、項間交差の他に内部変換が主要な無放射過程であるケースを見い出した。たとえば、9-ベンゾイルアントラセンの三重項収率は溶媒に強く依存し、0.19(ヘキサン)、0.36(メタノール)、0.45(ベンゼン)、0.85(アセトニトリル)の値が求められた。9-アセチルアントラセンの三重項収率は上記溶媒のうち、メタノールで0.67、他の溶媒でほぼ1である。
アクリジンの無放射過程の研究は非常に強いが、報告されている三重項収率の値はかなり異なっている。常圧下の熱レンズ法では各種溶媒中の三重項収率を測定した。ベンゼン、アセトニトリル、ベンゾニトリルの三重項収率はほぼ1で、これらの溶媒では無放射過程への内部変換の寄与は非常に小さいことが明らかになった。しかし、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン等の溶媒での三重項収率は1より小さく内部変換の寄与が認められた。
常圧下で得られた興味ある結果を、今後、高圧下の熱レンズ法を用いて詳しく検討する。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] M.Okamoto,F.Tanaka etc: "High-pressure Study on Quenching Mechanism by Oxygen of the Lowest Triplet State in Solution" The Journal of Physical Chemistry A. 102・52. 10703-10709 (1998)

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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