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1998 Fiscal Year Annual Research Report

d-f元素系二核錯体によるヌクレアーゼ機能モデルの構築

Research Project

Project/Area Number 10640537
Research InstitutionYamagata University

Principal Investigator

坂本 政臣  山形大学, 理学部, 教授 (20036445)

Keywords二核錯体 / ヘテロ金属錯体 / 亜鉛(II)・希土類(III)錯体 / ビス(4-ニトロフェニル)ホスフェート / 加水分解
Research Abstract

天然のリン酸エステル加水分解酵素には活性サイトにFeZn.FeMnなどのへテロ金属二核中心を含んでいるものが知られている。また、最近、希土類(III)イオンがApAやTpTなどのリン酸ジエステルの加水分解に非常に有効であることが報告されている。一方、現在のバイオテクノロジーでは、核酸切断のために天然の制限酵素が使用されているが、その種類が限られている。従って、DNAやRNAなどの核酸を特定の位置で加水分解的に切断できる人工制限酵素の開発は、遺伝子工学や分子生物学の発展のために強く望まれている。このような観点から、本研究では、リン酸ジエステル結合の加水分解能を有するd-f元素系二核錯体を合成し、人工制限酵素構築のための基礎的情報を提供することを目的としている。
本年度は、まず、研究計画に従って、異なる配位サイトを有する新しい二核化配位子、4-bromo-2-{[(2-dimethylaminoethyl)methylamino]methyl}-6-(carboxymethyliminomethyl)phenol、のZnGd、ZnZn、CuCu二核錯体とGd単核錯体を合成することができた。次に、Bis(4-nitrophenyl)phosphate(BNPP)を基質に用いて、これらの錯体の加水分解能について調べた。反応は、HPLC法により追跡した。その結果、ZnZnおよびCuCu二核錯体は全く活性を示さないのに対し、ZnGdおよびGd錯体は活性であることがわかった。また、加水分解挙動には、ZnGd錯体とGd錯体とで明らかな違いが認められた。このことは、ZnGd錯体における両金属イオンの協同効果が発現していることを示している。現在、詳しい速度論的解析を検討中である。更に、新しいd-f元素系二核錯体の合成を行うと共に、他のリン酸エステルに対する加水分解能についても調べている。

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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