1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10640542
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
佐野 充 名古屋大学, 情報文化学部, 教授 (90144097)
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Keywords | 分子ヒステリシス / ルテニウム錯体 / 酸化還元 / 異性化 |
Research Abstract |
分子ヒステリシスを示すルテニウム複核錯体の合成を行った。新たに導入した配位子は4、4'ビピリジルである。これを用いて可逆的に酸化還元するルテニウム錯体と酸化還元で異性化するスルフォキシドルテニウム錯体を結合させた。これらの電気化学測定を行い、酸化還元電位を測定するとともに、CV法を用いて異性化速度を決定した。さらに薄層CV法により記憶時間を測定した。それによれば極めて長い記憶時間が保持されていることが明らかになった。さらに、混合原子価錯体の光吸収スペクトルを測定したところ、錯体間の電荷移動吸収が観察され、光による記録の読み出しが可能なことがわかった。 また、分子モーターや分子エンジンという視点から酸化還元による異性化反応を考察まとめた。さらに、今後の研究についても考察した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 富田喪子,佐野充: "Preparations and Electrochemical Properties of Pyrazine-Bridged Ruthenium-Binuclear Complexes Exhibiting Moelculas Hysteresis"Inorg,Chem.. 39. 200-205 (2000)
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[Publications] 日比野ら.他2名: "Non-Nerpstion Behavior at Modified Au Electrodes for Hydrocarbon Gas Sensing"J.Electrochemical Soc.. 146. 3361-3366 (1999)