1999 Fiscal Year Annual Research Report
有機-無機ハイブリッド超微粒子間相互作用の評価とケミカルライブラリーへの応用
Project/Area Number |
10640561
|
Research Institution | KYUSHU INSTITUTE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
吉永 耕二 九州工業大学, 工学部, 教授 (00040436)
|
Keywords | 超微粒子 / 表面修飾 / 凝集-分散 / 粒子間相互作用 / ケミカルライブラリー / コロイド微粒子 / ポリマー修飾 / ハイブリッド粒子 |
Research Abstract |
1.二段修飾法によるポリマー-シリカ複合微粒子の調製と表面構造の解析 無水マレイン酸-スチレンの共重合体-シランカップリング剤と単分散コロイダルシリカの反応によって、低極性有機溶媒中に分散するシリカ複合粒子を調製した。次に、この複合粒子にアミノ基末端ポリマーを結合させると、種々の表面極性を有する単分散なシリカ複合粒子の調製に成功した。さらに、この複合粒子の表面構造を高分解能固体^<29>Si,^<13>C-NMR法によって解析した結果、ポリマーは4種類のシロキサン結合を介してシリカ粒子表面へ共有結合していることを明らかにした。 2.複合シリカ微粒子間の相互作用によると凝集現象とコロイド結晶形成 二次ポリマーに対して良溶媒と貧溶媒の混合溶液中で凝集-分散現象を調べたところ、良溶媒中では二次ポリマー鎖間のどうしの立体反発によって分散し、貧溶媒中では不溶性二次ポリマー鎖間の相互作用と静電反発の兼ね合いによって支配されることが明らかになった。また、粒径130nmのシリカ複合粒子は二次ポリマーに対して良溶媒中において、粒子間静電相互作用とポリマー鎖の立体反発に基づくコロイド結晶が形成することも見出した。 3.複合粒子表面と基質分子間相互作用の評価 粒子表面のポリマー鎖と溶液中に溶解した基質分子間の弱い相互作用をNMR法によるスピン-スピン緩和時間によって評価した。粒子表面ポリマー鎖への極性基質分子の吸着に基づく緩和時間は重水素溶媒の極性が低くなるほど短くなり、この方法が弱い相互作用の評価法として有用であることなどを明らかにした。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] K.Yoshinaga,M.Chiyoda,A.Yoneda,H.Nishida,M.Komatsu: "Fromation of colloid crystals from palymer-modified monadisperse colloidal silica in organic Solvents"Colloid and Polymer Science. 277巻. 479-482 (1999)
-
[Publications] Kohji Yoshinaga,Junji Shimada,Hiroyasu Nishida,Michio Komatsu: "Effects of Secondary Polymer Covalontly A Hached to Monodispene,Poly(maleic anhydride-styrene)-modified colloidal Silica on Dispersibility in Organic Solvent"Journal of Colloid and Interface Science. 214巻. 180-188 (1999)
-
[Publications] 吉永耕二: "シリカコロイドの表面機能化"色材. 72巻・8号. 501-509 (1999)
-
[Publications] K.Yoshinaga,I.Toyofuku,K.Yamashita,H.Kanehara,K.Ohkubo: "Photoinduced Electron Transfer Catalysis of Titania Particles Modified with a Ru(2,2'-bipyridul)_3^<2+>-garted Polyncer by Visible Bight"Colloid and Polymer Science. (印刷中).
-
[Publications] 吉永耕二,小林恒定,辛川弘行: "単分散な高分子電解質修飾コロイダルシリカの調製と表面ゼータ電位の制御"高分子論文集. (印刷中).