1998 Fiscal Year Annual Research Report
半導体薄膜電極法による有機汚染物質の光分解に関する研究
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10640569
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Research Institution | Meisei University |
Principal Investigator |
日高 久夫 明星大学, 理工学部, 教授 (70062312)
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Keywords | 光酸化 / 光酸化 / 二酸化チタン / 半導体電極 / 光エネルギー変換 / 環境汚染物質分解 / ITO / TCO |
Research Abstract |
従来は伝導性ガラス基板(TCO)上にペースト状TiO_2(アナターゼ型)を塗布し、450℃以下で焼結して作成したが、表面に大きな割れ目(クラック)が生成し、表面が平滑な電極の作成が難しい。450℃以下の温度ではTCO板上のSnO_2の伝導性が失われ、さらにアナターゼ型からルチル型に構造が変化し光酸化還元触媒能が低下した。TiO_2の薄膜は4〜5マイクロmのものが出来たが、最大60マイクロA程度の光電流しか得られなかった。これらの欠点を改良するために、次の4つの方法によって薄膜を作成した。(i)スピンコーティング・ゾルゲル法、(ii)デイプコーティング・ゾルゲル法、(iii)MDCDV法、および(iv)レーザーフラッシュ気相法の方法で作成した。(1)光酸化力が強いアナターゼ型(TiO_2)の薄膜化が重要なポイントである。電導性ガラス板にSnO_2(約0.7〜0.8マイクロm)系のTCO(Transparent Conductive Oxide)基板を使用するか、比較的高温に耐えられるインジュームドーピング系のITO(Indium Transparent Oxide)基板を使用するかをTiO_2触媒能の活性の点から比較検討した。 太陽光照射でも環境汚染化合物の分解が可能で光酸化過程で、光電流に変換出来る一種の″ソーラーセル″の作成のために、真空中で四塩化チタン(TiCl_4)をTCOやITO基板と共に入れ水素(H_2)や酸素(O_2)をガス状態で導入しアルゴンレーザーやCO_2レーザーのフラッシュにより瞬時にガラス基板上に析出(蒸着)した。この方法は高純度な均一薄膜で表面が平坦な基板が作成した。H_2分圧とO_2の分圧の割合により高純度のアナターゼ型基板が作成可能である。その結晶構造を電子顕微鏡やX線回折により調べた。パルスレーザー法ではTiCl_4:H_2:O_2が10:50:50の条件下ではanataseが98%でparticle size 120nm膜厚0.4マイクロを電極に対極をPt電極を使用した場合陰イオン界面活性剤DBSの光分解過程中で生じた最大光電流は2.3mAであった。TCOガラス電極の大きさは2x3cm^2と小さい系であったが、10cmx10cmの大きな電極を作成する必要がある。パルスレーザー法では、平均流粒径が120nmの結晶がガラス壁面に付着生成した。結晶格子が高分解TEMで観察され、典型的なモアレパターンが認められた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] H.HIDAKA: "Photodegradation of surfactants" Chem.Sci.,(Indian Academ.Sci). 110・(3). 215-228 (1998)
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[Publications] P.Qu,J.Zhao,L-Zang.T,Sehn,H.Hidaka: "Enhancement of the photoinduced electron transfer from cationic dye to colloidal TiO_2 particles by addition of an anionic surfactant" Colloid and Surfaced A-Physicochemi.& Engin.Aspects. 138・(1). 39-50 (1998)
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[Publications] J.He,J.Zhao,H.Hidaka,N.Serpone: "EPR Characteristics of a dve/colloidal TiO_2 system" J.Chem.Soc.,Faraday.Trans.94・16. 2375-2378 (1998)
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[Publications] H.Hidaka,et.al.: "Photoelectro chemical decomposition of amino acids on TiO_2/OTE pasticulate film electrode" J.Photocheu.Photobiol.A:Chem.109・. 165-170 (1997)