1998 Fiscal Year Annual Research Report
並列光顔認識システムのデータベースの改善による高性能化
Project/Area Number |
10650045
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
小舘 香椎子 日本女子大学, 理学部, 教授 (20060668)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下村 恭子 日本女子大学, 理学部, 助手 (20257067)
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Keywords | 回折光学素子 / 液晶空間光変調器 / フォトリフラクティブ結晶 / ジョイント トランスフォーム コリレータ / 多重光メモリ / 顔認識 / 並列光認識システム / 平均顔 |
Research Abstract |
本研究の目的は、バイナリ光学素子を用いたハイブリッド並列光顔認識システムのこれまでの成果を踏まえ、認識率向上のためデータベースに個人平均顔の適用および多重光メモリ実現のための検討を加え、並列光演算の高性能化を図ることである。平成10年度の主要な成果を以下に述べる。 (1) 並列演算用バイナリ光学素子の最適設計と試作:すでに高速演算用光学素子としてバイナリ化による高効率化の検討を行い、試作により実現している。この成果を踏まえ、アレイ増による並列度の向上と装置のコンパクト化のための短焦点化のための設計理論の構築を行った。また、この設計理論に基づき並列演算用素子の設計を行った。 (2) 多重光メモリの適用:ハイブリッドシステムにおける最大のボトルネックであるメモリからのデータ転送スピードの向上をめざし、フォトリフラクティブ材料を用いたホログラフィック多重メモリを採用した。媒体として光感度が高く、使い安いなどの特徴があり、すでにデジタルホログラムへの記録可能の実績を持っている強誘電性のSBNを使用した。露光方式として角度多重方式を用い20多重までの記録の可能性を得、顔認識システムへの適用の可能性を得た。 (3) 認識率向上のための平均顔を用いたデータベースの構築:データベース用顔画像として、あらかじめ撮影した数枚の個人顔写真により、ワイヤフレームを用いたマッピングを行い個人平均顔を作成した。さらに笑った顔、怒った顔など表情変化した平均顔を作り、表情変化した顔を5チャンネルの並列演算用として使用し、同時認識による高速化と90%を越す認識率が得られることを確かめた。 (4) セキュリテイへの応用実験:犯罪捜査など取得条件が広範囲におよぶ顔写真を対象とする認識の検討を行い、2値化による前処理により照明条件、顔の大きさ、解像度などで本システムが優れたロバスト性を持つことを実験により確かめた。さらに犯罪捜査を想定し、数年間を経過した顔写真の大容量データベースと本システムとの間で並列演算を行い、80%の認識率を示す評価結果を得た。
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Research Products
(9 results)
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[Publications] 橋本麻子: "光並列相関器による顔認識システム" 日本女子大学紀要 理学部. 6. 9-18 (1998)
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[Publications] 橋本麻子: "微小回折光学素子の光コンピューティングへの応用" ホログラフィック・ディスプレイ研究会会報. 18,2. 17-22 (1998)
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[Publications] R.Thapliya: "Parallel joint transform correlator applied to Devanagari script recognition" Applied Optics. 37. 5408-5415 (1998)
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[Publications] A.Hashimoto: "Binary Zone Plate Array for Parallel Joint Transform Correlator System:Design and Evaluation" Technical Digest Diffractive Optics and Micro-Optics. 155-157 (1998)
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[Publications] 橋本麻子: "回折光学素子による並列光相関演算" 第23回光学シンポジウム講演予稿集. 61-64 (1998)
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[Publications] A.Okazaki: "Design of optimized Binary Optical Element by combining various phase levels" Journal of Optoelectronics LASER. 9 Supp.356-258 (1998)
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[Publications] 橋本麻子: "JTCを用いた顔認識システム" 第84回光コンピューティング研究会講演予稿集. 13-18 (1998)
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[Publications] K.Kodate: "Binary Zone Plate Array for Parallel Joint Transform Correlator Applied to Face Recognition" Applied Optics. 34,14. (印刷中) (1999)
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[Publications] R.Inaba: "Discrimination of Portraits using hybrid parallel Joint Transform Correlator system" Proc.SPIE. 3740. (印刷中) (1999)