1998 Fiscal Year Annual Research Report
アキシコンプリズムを用いた表面プラズモンの局在化励起に関する研究
Project/Area Number |
10650055
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
久保 高啓 静岡大学, 工学部, 教授 (70225184)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩田 太 静岡大学, 工学部, 助手 (30262794)
川田 善正 静岡大学, 工学部, 助教授 (70221900)
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Keywords | 光学顕微鏡 / 表面プラズモン / 走査型プローブ顕微鏡 / レーザー走査顕微鏡 / 化学センサー / 単分子蛍光薄膜 / バイオロジー / 局在プラズモン |
Research Abstract |
本研究では、円錐形状を有するアキシコンプリズムを用いることにより、表面プラズモンを局在化するための原理を構築するとともに、走査型顕微鏡への応用を検討することを目的として、研究を進めてきた。これまで表面プラズモンは、金属薄膜表面に高い電場が形成されるので、高感度吸収センサーや化学センサーとして利用されてきた。従来の表面プラズモンの励起法では、金属薄膜表面に表面プラズモンが一様に励起されるために、空間分解能を持たなかった。そこで、円錐形状を有するアキシコンプリズムの側面に金属を蒸着し、円錐の側面を表面プラズモンを伝搬させることによって、あらゆる方向から伝搬してくる表面プラズモンが同位相で頂点で重なり合わせることにより、頂点に表面プラズモンを局在化させる。 アキシコンプリズムを設計するための数値解析を行った。多層膜構造に光が入射したときの伝搬を解析することにより、金属に金、光源に波長488nmのアルゴンレーザーを用いたときには、アキシコンプリズムの頂角が92度、金の膜厚が50nmのときに表面プラズモンの励起が最適になることがわかった。この条件で金薄膜を蒸着したアキシコンプリズムを作製し、表面プラズモンが励起されることを確認した。アキシコンプリズムを用いて、ローダミンB蛍光薄膜を観察し、高いコントラストで蛍光試料の観察が可能であることを確認した。今後は、プリズムと試料間の距離の制御法の開発、さまざまな試料の高コントラストでの観察などが課題となる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y.Kawata: "Feasibility of molecular-resolution fluorescence near-field microscopy using multi-photon absorption and field enhancement near a sharp tip" J.Appl.Phys.85. 1294-1301 (1999)
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[Publications] Y.Kawata: "Non-optically probing near-field microscopy" Opt.Commun.(in press). (1999)
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[Publications] Y.Kawata: "Confocal microscope for three-dimensional polarization analysis" Jpn.J.Appl.Phys.37. 6648-6650 (1998)
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[Publications] Y.Kawata: "Light induced surface modification of urethane-urea copolymers film as wirte-once optical memory" Jpn.J.Appl.Phys.38(in press). (1999)
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[Publications] M.Ishikawa: "Opt.Lett." Reflection confocal readout for multilayered optical memory. 23. 1781-1783 (1998)
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[Publications] Y.Kawata: "Use of two-photon absorption in a photorefractive cyrstal for three-dimensional optical memory" Opt.Lett.23. 756-758 (1998)