1998 Fiscal Year Annual Research Report
非線形メッシュフリー法による空間膜構造物の仮想創成システムに関する研究
Project/Area Number |
10650097
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
野口 裕久 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (70218303)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小木 哲朗 東京大学, 工学部, 助教授 (00282583)
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Keywords | 膜構造物 / メッシュフリー法 / エレメントフリーガラーキン / 幾何学的非線形 / 測地線 / 仮想現実感 |
Research Abstract |
一般に膜構造物の設計には、形状解析、応力解析、そして裁断解析の3つの解析が必要であるが、従来これらの解析には有限要素法が用いられてきた。しかしながら、複雑な形状に対するメッシュ分割の手間、或は歪んだメッシュの際に得られる応力の不連続性、精度劣化の問題は、形状、応力解析における有限要素法の問題点となっている。また裁断解析の際には、再び新たなメッシュ分割を実施している。このように従来のシステムはメッシュ分割に大いに依存している。この背景のもと、本研究の目的は、従来のシステムと比べ精度、効率性においてより優れた、非線形メッシュフリー法による空間膜構造物の仮想創成システムを開発することである。平成10年度における実績は次の通りである。 (1) 空間膜構造のための幾何学的非線形メッシュフリー法の定式化(・Galerkin法に基づく基礎定式化、表面力の評価(内圧、風、雪荷重等)、膜面の幾何学的な拘束(ケーブル、支柱等)・自由(移動)境界処理)を行い、解析プログラム開発した。 (2) 非線形メッシュフリー感度解析手法(・最急降下法に基づく形状、応力最適化手法・測地線(裁断線)の決定アルゴリズム)を開発した。 (3) 入出力ファイル構造のVRML化VRML化されたデータの仮想現実感に基づく3次元表示システムを関発した。
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[Publications] 宮村倫司,野口裕久,横堀一雄: "幾何学的非線形エレメントフリーガラーキン法の定式化と膜構造の解析への応用" 日本機械学会論文集,(A編). 64-623. 1753-1760 (1998)
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[Publications] 野口裕久,川島徹也: "移動最小自乗法近似に基づく測地線の探索" 日本機械学会第76期全国大会講演論文集. Vol.2. 133-134 (1998)
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[Publications] Noguchi,H.,Kawashima,T.,Miyamura,T.: "Role of Mesh Free Method for Analysis of Spatial Membrane Structures" MODELING AND SIMULATION BASED ENGINEERING. Vol.1. 101-106 (1998)
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[Publications] 川島徹也,野口裕久: "ケーブルによる折れ曲がりを考慮した膜構造のメッシュフリー解析" 第48回理論応用力学講演会講演論文集. 149-150 (1999)