1999 Fiscal Year Annual Research Report
超高周波交流電位差法によるコーティング先端耐熱超合金の微小き裂損傷検出法の開発
Project/Area Number |
10650105
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
坂根 政男 立命館大学, 理工学部, 教授 (20111130)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古村 一郎 株式会社東芝, 重電技術研究所・金属材料・強度技術開発部, 主幹
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Keywords | 損傷量評価 / 電位差法 / 交流 / き裂 / 表皮効果 / 超合金 / コーティング |
Research Abstract |
ガスタービンに使用されているコーティング先端耐熱超合金には起動停止に伴う熱応力により表面から多数のき裂が発生・伝播する.これらのき裂損傷を定量的に評価しようとする場合には多数発生するき裂深さとき裂本数を同時計測する必要がある.本年度の研究においては交流電位差法を用いてき裂深さとき裂本数の定量的評価法について検討した. 使用した試験片はニッケル基超合金の角柱試験片(幅5mm,高さ10mm,長さ100mm)である.ワイヤー放電加工機を用いて,深さが50,100,150,200,300,500μmのき裂をそれぞれ1〜5本有する試験片を作成した.交流電位差法計測システムを用いて,200Hz〜5KHz正弦波交流を用いて,4端子法でき裂深さとき裂本教の測定を実施した.実験結果から下記の点が明らかになった. 1. 単数および複数き裂ともにき裂が深くなるほど電位差が上昇することが分かった.き裂深さの増加に伴う電位差上昇には,周波数依存性が存在することが判明した. 2. 同一き裂深さにおいては,き裂本数の増加に伴って電位差が上昇することが判明した.き裂本数の増加に伴う電位差上昇には,周波数依存性が存在することが判明した. 3. 比較的浅いき裂に対しては,高周波を使用した方が感度はよいが,き裂が深くなると周波数依存性が無くなることが判明した. 4.交流電位差法の周波数依存性を利用して,き裂深さとき裂本数の同時測定が可能であることが分かった.このことを利用すれば,ガスタービン翼に発生伝播するき裂損傷を評価することが原理的に可能であることが明らかにされた.
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