1998 Fiscal Year Annual Research Report
砥石作業面のインプロセス測定による研削作業の最適化に関する研究
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10650117
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
細川 晃 金沢大学, 工学部, 助教授 (40199493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 啓司 金沢大学, 工学部, 助手 (50242532)
上田 隆司 金沢大学, 工学部, 教授 (60115996)
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Keywords | 研削加工 / 砥石作業面 / 砥石表面トポグラフィ / インプロセス測定 / 画像処理 / 砥粒切れ刃 / 形直し / 目直し |
Research Abstract |
本研究は,砥石作業面の状態を制御することによって研削加工を最適化しようとするもので,(1)砥石作業面を機上測定できるシステムの構築;(2)加工目的に応じた砥石作業面の生成手法の開発;(3)砥石作業面性状の定量化;(4)砥石作業面性状のインプロセス測定;という研究計画からなる.主として無気孔形超砥粒砥石(砥粒:CBN/ダイヤモンド,結合剤:レジン/メタル)を対象として行った初年度の研究成果を以下に示す. 1. (a)触針式粗さ計の測定プローブと(b)デジタルイメージスコープを研削盤の砥石ヘッドに装着し,機上にて砥石作業面を観測できるシステムを構築した.(a)では砥石断面プロフィールから砥粒突出量,チップポケット深さ,連続切れ刃間隔,切れ刃の周・深さ方向分布,(b)では画像処理手法を用いることによって,砥粒切れ刃の微視的な形態とその消長の観測および切れ刃の平面的な分布状態を測定することが可能になった. 2. 形直しによって砥粒先端を平坦化して切れ刃高さを揃えた場合,仕上面粗さは向上するが,ダイヤモンドブロックツルアを用いる方法では形直し時に砥粒が損傷を受け,研削る初期の段階で切れ刃先端が微小破壊し易い.また,研削作業に伴う砥粒の脱落も観察され,ダメージの少ない形直し条件・手法の再考が必要である. 3. 形直し後WAスティックによって目直しする場合,目直し初期に結合剤が大きく除去され突出量が急激に増加する.そのため,突出量を高精度に調整するためには,砥石より微粒のドレッサを用いる必要がある. 4. 種々の形直し・目直し条件によって異なった砥石作業面を生成し,研削時における研削音と研削振動を計測・分析した結果,砥粒突出量や切れ刃分布に加え,結合剤によって異なる特性を示すことが明らかになった. 今後,測定の高速化・自動化および砥石作業面性状を表す各パラメータと研削特性との関係の同定を行う.
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