1999 Fiscal Year Annual Research Report
産業廃棄物を利用した複合材料の射出成形生産システムの構築
Project/Area Number |
10650118
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
福本 功 琉球大学, 工学部, 助教授 (20101462)
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Keywords | 産業廃棄物 / バガス / 複合材料 / 植物繊維 / さとうきび / 射出圧縮成形 |
Research Abstract |
本年度は、産業廃棄物にさとうきびの絞りかすであるバガスを主に用いて、射出圧縮成形により成形体を作製し、品質と機械的強度の高まる最適成形条件について検討した。すなわち,バガスとガラス繊維そして不飽和ポリエステル樹脂から構成されるBMC複合材料を作製し、射出圧縮成形に供するが、その際粉砕バガスの繊維長さに応じて、粉末、短、中、長繊維と4種類に分類し、BMCの構成材料として最適な繊維長さについて検討した。そして、金型内にセットされた内圧センサやプランジャーの変位速度を検出することにより、成形時における圧力損失と速度変化よりBMCの充填状況と粘性が把握され、充填時の圧力とBMC粘性が成形体の機械的性質に強く影響を与えることがわかった。すなわち、ガラス繊維がバガス内部の空洞部に突き刺さり、またバガスに含浸した不飽和ポリエステル樹脂の固化作用によりガラス繊維が動けなくなり、機械的強度が高まることが見出された。またバガス繊維によりガラス繊維束が解繊され、ガラス繊維が均一に分散するため寸法、強度のばらつきがなく安定した高品質の成形体が得られることもわかった。アルマイトスラッジについては、熱処理してαアルミナ化した粒子を用いて粘土と均一混合することにより複合材料を作製し新たな窯業の材料としての用途開発の方向性が見出された。
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