インクリメンタルフォーミングによる三次元形状創成の研究

1998 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 10650132
• Research Institution: Anan National College of Technology
• Principal Investigator: 吉川 勝幸 阿南工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (70043982)
• Keywords: インクリメンタルフォーミング / 工具運動経路 / 形状創成 / 簡易型 / 張出し / 深絞り / 数値制御 / 三次元形状

Research Abstract

インクリメンタルフォーミングによる薄板三次元形状製品の自動創成を研究目的とし、以下の研究を実施した。
1 三次元インクリメンタルフォーミングのためのパーソナルコンピュータによる工具運動経路の自動生成
インクリメンタルフォーミングにより、薄板材に所望の三次元形状を創成するために、工具に所望の運動経路を与える必要がある。この運動経路をパーソナルコンピュータを用いて自動的に作成するプログラムを開発した。工具運動経路は数値制御工作機械の出力データとして自動的に出力され、工具運動経路はNC出力用基本関数を用いて生成されるようになっている。
2 インクリメンタルフオーミングによる薄板三次元形状製品の創成
パーソナルコンピュータにより自動生成された工具運動経路をマシニングセンタに転送する。そして、数値制御により逐次自動的に運動経路を与えてインクリメンタルフォーミングを実施することによって所望の三次元形状を有する製品を創成する。被加工材の形状と寸法精度を向上させるため、簡易型を用いて、被加工材の一部を拘束したインクリメンタル張出し成形を実施した。簡易型を用いることにより、たわみ変形を除去し、寸法精度を向上させるとともに、良好な形状凍結性を有する三次元形状を持つ製品が成形できることが見いだされた。そのため、この簡易型を用いたインクリメンタル成形としてインクリメンタル深絞り成形にも発展させるとともに、簡易型を積層した積層簡易型を用いたインクリメンタル成形へと展開することとした。

Research Products

• [Publications] 吉川 勝幸: "簡易型を用いたインクリメンタル張出し成形(発表予定)" 平成11年度塑性加工春期講演会講演論文集. (1999)
• [Publications] 吉川 勝幸: "簡易積層型を用いたインクリメンタル深い絞り成形(発表予定)" 平成11年度塑性加工春期講演会講演論文集. (1999)
• [Publications] 吉川 勝幸: "深絞りと逐次成形の組み合わせによる板材のハイブリッド成形(発表予定)" 平成11年度塑性加工春期講演会講演論文集. (1999)